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総務庁がまとめた平成7年度の「家計調査年報」によると、わが国の国民一人当たりの年間での魚介類消費量は17.7kg、金額では3万7千円で、金額面では全食料費の約12%を魚介類が占める。魚介類の中では、鮮魚が12.3kgとほとんどを占めるが、この鮮魚の平均消費者価格は、ここ数年下降傾向にある。その理由は、鮮魚の中で大きな割合を占めるマグロ、サケ、エビ、ブリ等の価格ダウンによる。

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主要魚種の価格動向

東京中央卸売市場における、主要魚類の入荷量と年平均単価を以下のグラフに示す。

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ブリ(ハマチ)市況は、平成7年は養殖物の大量入荷により、極端に低水準の相場となったが、平成8年の春先より産地の在庫量の少なさが顕在化し、価格は上昇に転じ、平均価格は養殖物で920円/?と前年比135%となった。平成8年の入荷減少は、平成6年の市況低迷をみた養殖業者が、モジャコの池入れに積極的でなく、また、7年春に導入された稚魚が、イリドウィルス等の感染により大量に斃死したことでによる。また、平成8年から平成9年にかけては、九州地区のモジャコ採捕量が極端に減少しており、養殖ブリの高値は続きそうである。

 

 

 

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