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第6章 荷崩れ評価用円錐貫入試験方案一第一次案の策定

 

本章においては、円錐貫入試験の回数、代表円錐貫入力の計算方法、円錐貫入力のクライテリア、締め固め方法等、今後さらに研究が必要な項目は多いが、本年度に知見が得られた範囲で「荷崩れ評価用円錐貫入試験方案」を記述する。

荷崩れ評価用円錐貫入試験は、試料を調製するのではなく、積載しようとする貨物をそのままの状態で試験する点が現場用円錐貫入試験と異なる。よって、荷崩れ評価用円錐貫入試験では、基本的には試料の調製作業を含まない。

試験方案は以下の通り。

(1)厚さ30cm以上、直径[1.5]m以上の試料を用意する。または、同程度以上の規模で試料が積載され上面が概ね水平になっている場所で実施する。

(2)円錐を貫入させる場所をそれぞれ20cm程度離して、円錐貫入試験を[30]回実施する。試験の方法は以下の通り。

(2-1)実験は2名で実施する。実験者のうち一名は試験装置を貫入させるとともに、円錐貫入力を読みとる。もう一名は円錐の貫入量を監視し、貫入量が所定の値に達したら他の一名に知らせるとともに、試験結果を記録する。

(2-2)円錐を貫入させる場所は、事前に締め固めを行う。(締め固め方法は今後研究する。)

(2-3)円錐貫入速度は毎秒1cmを基準とする。

(2-4)円錐貫入力は、円錐が先端から10cmまで貫入する間の最大値とする。

(3)[30]回の試験により得られた円錐貫入力のうち、小さい方から[10]データを抽出し、その平均値を代表円錐貫入力とする。

(4)代表円錐貫入力が[??]kgfより小さければ、その貨物は航海中に荷崩れを起こす危険性があると判定する。

鍵括弧内の数値は現時点では結論できない。

 

 

 

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