となるとメーカーにおいても他メーカー製品も含めた動作テストにも限界があり、事例がないケースも起こりうる。
さらに運用方法的に汎用機は集中運用、クライアント・サーバシステム等においては分散処理・運用が一般的である。クライアント・サーバシステムの場合にはある程度知識を持った運用要員をサーバの設置される個所等に確保する必要が出てくる。
このような事を踏まえ現在、実施設計を行っている行政情報ネットワークシステムにおいては、本庁LAN、合同庁舎LAN、それらに単独出先を含むWANのネットワーク、サーバ等をハード・ソフト的に出来るだけ集中管理できるような運用を検討している。また、それを補完する形で前述のスーパーバイザー、エキスパート制度の充実を図って行く方法も検討中である。
この行政情報ネットワークシステムの上で利用するシステムとして電子メール、電子掲示板、予約管理、共通データベースといったシステムの構築を検討中であるが、これらについてはアプリケーション・パッケージ(グループウェアソフト)を中心にカスタマイズを行い、だれもが使えるユーザーインターフェースを実現したいと考えている。
今後のアプリケーション・パッケージの利用は、極力カスタマイズを避け、経費の低減化とシステムのバグ発生の最少化を図ることが望まれると考える。
これまでのように行政機関の組織、運用に合わせてカスタマイズを行うのではなく、より良いアプリケーション・パッケージ等を、組み合わせることによって、実現できる効果を最大限に引き出せる組織へと変えていくことも必要ではないだろうか。