6 エンジンにおける使用
エタノールはいろいろな方法でエンジンに使うことができる。
・ガソリンへの低濃度直接混合、又は現行車へのエーテルとしての間接混合
・空燃比制御を使った自動車におけるガソリンへの高濃度混合
・FFVにおけるアルコール燃料
・ディーゼルエンジンにおけるアルコール燃料
6.1 低濃度混合
低濃度混合は、運転性の限界範囲内で現行車に対し大変良い適合性を示す。エーテルを経由する間接的な方法は自動車用燃料あるいは自動車製造業者に好まれている。それは、燃料の供給システムにおいて燃料製造や水に起因する問題のためである。
ガノリン中への低濃度混合は付録によりくわしく要約されている。いくつかの結果が図4に図解されている。さらなる情報はNUTEK(スウェーデン)により発行された”R1994:5,Oxygenater i motorbensin”(Ecotraffic,October 1993)に出ていた。
6.2 混合燃料
エタノールの高濃度混合燃料は、自身で燃料充填所を持つ輸送業者用のすき間市場の燃料である。近い将来において、一般に使われるようになると期待されていない。それらの使用におけるエミッションについての詳細データはない。
6.3 FFVにおけるエタノール
エタノールはフレキシブル燃料自動車においてアルコール燃料として使われるようになった。燃料センサーを備え、ガソリンのみでも使うことができ、E85まで、ガソリンとエタノールのどんな混合率でも使用できる。この代替燃料としてのバイオアルコールの大規模市場の潜在性は別にして、初期の結果では、窒素酸化物は20〜30%。低く、発ガン性化合物に関するエミッションも低い(1/2)。これらの結果は図5に図解されている。
FFVについては、1994年3月に(KFB向けにEcotraffic R&Dが作成した”Introduktion av FFV”(Introduction 0f Fuel‐Flexible Vehicles スウェーデン語)という題目の本で詳細に扱われている。
6.4 ディーゼルエンジンにおけるアルコール
ディーゼルエンジン用燃料としてのエタノールの使用はストックホルムにおけるエタノールバスの運行に関し、SLが報告している。その結果によると、窒素酸化物は40%減り、パティキュレートも少なくなり(将来の規制より十分低い)、PACも少なくなっている。他の発ガン性に関するガス状エミッションも示されているが、十分な情報がないため確定はされていない。いくつかの結果が図6に示されディーゼルエンジン用燃料としてのアルコールに関するさらなる情報はKFBの報告書”1994:1,Fossila och blobaserade MOTORALKOHOLER”(Ecotrffic R&D,October 1993;スウェーデン語)で報告されている。