冷たい蒸気との人体の直接の接触により引き起こされるため、液化水素は、人に対し非常に危険である。
3.3.7.3 健康に関する事項
水素は、毒性があると考えられていない。しかしながら、水素は密閉された環境において酸素と置き換えられるため、健康に対するリスクは窒息のみである。
3.3.7.4 環境に関する事項
事故による液化水素の流出に関連した重大な環境に対する危険性は存在しない。
3.3.8 電気
3.3.8.1 概説
電気は、エネルギー貯蔵媒体としてバッテリーを使う。電気は自動車用代替燃料と考えることができる。最近考察された大部分の車両は、100マイル以下の限られた範囲および電気自動車のバッテリーの容量のため、シャトル・サービスのような比較的短距離の速度の遅い車両運行を含む。通常の再充電所要時間は、車両が一晩中再充電されることを必要とする6〜8時間の単位である。電気自動車に関する最近の研究の焦点は、低い導入コスト、高い特定エネルギー(Wh/kg)および高い比密度のバッテリー開発を目標とした開発分野にある。
送電システムを経由した電気の大量輸送は、国家のインフラの基本的な部分である。高圧送電線、変電所の変圧器および地域配電システムと関連した危険性は、良く知られている。NFPAの後援で作成された全米電気法は、設備への電気サービスの提供と関連した安全および保護手段を規定している。
3.3.8.2 安全に関する事項
電気の安全性の問題はすべて、事業所施設の充電ステーションへの送電と直接関係がある。電気的エネルギーは車載バッテリーに貯蔵されるので、貯蔵に関する問題はない。安全に関する主要な問題点は、充電システムで作業をし、車両をそのシステムに接続しているときに発生する、電気の危険性への人体の暴露である。 これについては、接続する際の通常の設計慣行では、作業員が電気の危険性へ直接暴露することから保護することを保証するような安全装置が含まれているので、重大な危険性であるとはみられていない。
他の自動車用代替燃料と比較した場合の電気の安全性に関する利点の1つは、一般的に全ての施設作業員が電力と関連した危険性を熟知していることである。したがって、充電システムで働いている作業員は危険について認識し、適切な安全対策をとれると期待できる。
3.3.8.3 健康に関する事項
事業所の施設での送電および電気の使用に関しては健康に対する特段の危険性はない。
3.3.8.4 環境に関する事項
事業所の施設での送電および電気の使用に関しては環境に対する特段の危険性はない。