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資料3

 

関連する既開発技術概要

 

1. 踏切遮断時間の現状

遮断時分を短縮化するには、警報時間をあらかじめ定められた標準警報時間に近づけるための定時間制御が一般的に行われており、現在、次のような方法が実用化されている。((1)〜(3))

これらの方法を単独にあるいは組み合わせて実施することにより効果を上げている事業者もある。また、その他にも、遮断時間を短縮するための調査、研究が行われている。 ((4)、(5))

(1) 列車の種別に応じて警報開始点を切り替える方法

(2) 列車の速度に応じて警報開始点を切り替える方法

(3) 信号機の現示に応じて警報開始点を切り替える方法

(4) 前方列車の走行状態を予測して適正化制御を行う方法

(5) 駅直近の踏切道のみを対象とした、踏切遮断時分の短縮化

 

2. 列車種別を利用する方法

 

駅の前方の踏切では、停車列車の停車時分が警報時間に大きく影響する。このため、図1に示すように列車の種別の情報を利用して駅に停車する列車と通過する列車の警報開始点を切り替え、警報時間の均一化を図る方法である。

通過列車の警報開始点はG運転すると想定して決定した地点であり、停車列車の警報開始点は停車時間などを考慮して決定した地点である。

 

096-1.gif

通過列車の場合、G運転による警報時間は適切となり、効果を上げているが、朝夕のラッシュ時間帯など、列車密度が高まりG運転ができず、YGやY運転をしている列車が多い場合には、列車速度が低下し警報時間は長くなってしまう。

停車列車の場合、警報時間は停車時間に左右される。一般に、停車時間はダイヤ上定めた標準停車時間としているため、ラッシュ時間帯では大幅に長くなる。

 

 

 

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