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○ 自転車盗の発生状況と二重鍵、記名、防犯登録の必要性

○ 悪質商法の手口と被害防止対策

等である。

受信した企業は「社内報」として従業員に配布、地区では回覧、市役所・役場、公民館、郵便局等官公署では掲示板に提示するなど幅広く利・活用されている。

Fネット構築は将来性を考慮、業種別ネットに分類しているため例えば、金融機関関係で直接地域連携の必要がない場合は同機関のみに送信し、老人や幼児の行方不明の場合はタクシー・ガソリンスタンド等に情報提供を行い、発見の協力を呼び掛けている。

また、地域安全活動推進指導員・推進員15人の各戸に防犯組合が購入しFネットヘ接続したファックス電話を設置し、情報伝達の地域の中核基地とした。

(2)女子大生によるボランティアグループの活動

管内には、広島大学、近畿大学2校があり、大学生は住民の1割を占めている。本年4月から更に福祉大学1校が開校の予定であり、大学生被害の犯罪発生は増加傾向にある。そこで、全国から来ている学生に社会参加と防犯意識啓発目的に、防犯グループの結成を働き掛けた結果、広島大学女子学生25人の参加を得たのでボランティアグループ「フェニックス」を発足させた。

実質活動は、毎月1回定期的に集合し月々の大学生被害の犯罪発生状況を基に防止対策を協議するとともに、手近なところで「自らできる防犯対策」体験のため現時点では、被害の最も多い自転車の防犯診断を実施している。

参加学生の活動は、他の学生に対する自主防犯意識を目覚めさせる一方、校外での実践活動に対し、地元住民から「犯罪防止に積極的で感謝しています」と、大学の存在と学生の取り組みに賛辞を寄せ、別な面で波及効果を得ている。

なお、広島県防犯連合会は昨年9月に制作したビデオ、躍動シリーズ第3弾『躍動する女性ボランティア』で、「あすなろ」を受信した企業の女子職員の対応状況とともに、このグループの活動状況を紹介した。このビデオは、県内は無論のこと全国にあっせんしたうえ、合計222本を購入して頂いた。

 

5 モデル地区活動の効果

 

推進指導員・推進員並びに連絡員が、地域の中核・拠点として率先して安全諸活動を推進するようになった。特に、Fネット構築により受信した安全情報を推進員等が積極的に地域に浸透させるようになり、各地区ではそれぞれ地域の特性を踏まえながら、生活に身近な安全の対応を図る活動を展開するという好結果を生んだ。

更に、ボランティア活動の促進についても、大学生が組織を結成して前向きに地道な活動を続けることとなった。このことは、ボランティアの裾野の広がりを示しただけでなく地元にも反映し、学生と地域住民とのパイプ役的存在に発展するなど、期待以上の効果を挙げている。

 

 

 

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