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その結果、刑法犯の認知件数は微増傾向にあるものの、凶悪犯が前年対比-9件の3件、侵入盗が-8件の54件と減少した。

このように地味であるが、継続した活動の展開が地域住民の防犯意識の高揚と連帯感の醸成に極めて有効と判断された。

(2)少年溜り場解消活動

毎年、夏期を迎えると、深夜、亀岡市内を縦貫する国道9号線を中心に少年らが暴走行為を敢行するとともに、沿線にあるカラオケボックス、コンビニ等の深夜営業店に暴走族や不良行為少年らかい集し、店はもとより通行車両や付近住民に多大な迷惑を及ばしていたため、7月、8月の毎週末の計9回、モデル地区活動推進員を中心にした約20名の地域安全ボランティアが、い集少年に対する補導活動はもとより、店の営業時間の短縮、立看板の掲出等の管理者対策も実施した結果、暴走行為をはじめ少年らのい集も解消することとなり、付近住民から感謝された。

(3)危険箇所点検と水難事故防止活動

亀岡市には、一級河川「保津川」が流れているほか、大小約200箇所の溜め池が点在し、毎年、子供の水難事故が発生していることから、梅雨期前の6月にモデル地区活動推進員と防犯推進委員が共同で「水難事故防止」を呼びかける立看板30枚を作成し、主な危険箇所に設置して水難事故防止を呼びかけた結果、平成8年4件発生した水難事故が平成9年はゼロとなった。

 

5 モデル地区活動の効果

 

モデル地区の指定を受けたことによって、活動の中心となるモデル地区活動推進則よもとより、防犯推進委員らの地域安全の重要性に関しての意識付けをすることができたほか、推進員らの諸活動をとおして活動が低調であった自治体等関係機関・団体の認識を高めるとともに、防犯意識が希薄化傾向にあった新興地や農村地域の意識高揚を図ることができた。

 

 

 

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