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(3) 人口高齢化の主要素

急速な人口の高齢化は、主な二つの要素が原因である。第一に、戦後のベビーブーマーの高齢化と出生のコーホートの減少、第二に、生活水準の向上により寿命が伸びたことである。

(a) 戦後のベビーブーマー世代

現在、ベビーブーマー世代は、30代半ばから50代である。この「若々しい」年齢構成は、彼らの働き盛りには、最大数の労働力が提供しているが、2030年までには、彼らは65歳位になる。

図3のこれから30年間の曲線の動きは、シンガポールの人口が徐々に高齢化していることを示している。ベビーブーマー世代の山に続く谷間は、1980年代半のシンガポールの低出生率の期間を示している。

 

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(b) 寿命の伸長

豊富でより効果的な薬剤の増加により、男性も女性も死亡率が低下した。その結果、寿命が伸びた(表6)。1996年には、男性の寿命は74.4歳で平均的女性の平均余命はそれより長い78.9歳だった。寿命は30年間で、1970年の男性65.1歳、女性70歳から延びた。男性女性共、高齢者の余命は長くなった。高齢者の中で、男性女性両方の寿命も長くなった。60歳の男性の余命は、1970年の12.9年から1996年の18.4年となった。女性の高齢者の余命は、1970年の15.6年から1996年には21.6年と長くなった。

 

 

 

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