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?全過程、全方位、多レベル、多事業分野(領域)の健康促進と健康維持が必要である。全過程とは、二つの意味がある。そのー、健康高齢者の実現は、乳幼児から始め、健康な少年期、青年期、健康な中年期を基盤に、人生全過程での健康維持と健康促進のことをいう。その二、発病する前の病気の予防であり、病気を治療後の健康回復の過程である。

全方位とは、病気に対する認識は病気を治す医学的な段階の健康拡大から、医学、心理、社会、全方位について認識し、現在の健康は、「身体、心理、社会、経済と知力」の多方面への配慮が求められる。

多レベルとは、健康と病気は、個人だけのことではなく、家庭、社会、国にかかわり、全社会が対応すべき問題である。たとえば、看病中の家族の知識、道徳、具体的の操作手順が直接に病気回復に影響する。地域社会の家庭支援がますます重要になっている。

多領域とは、致病の要因については予防の面でもそれにあわせて広く考えることである。医学的要因の外に、社会的要因も病気治療に対する影響が重視されている。その社会的要因は、社会制度、経済発展の状況、環境要因、人口要因、文化要因、生活方式など各領域、各部門に及ぶ。

21世紀に向けての健康高齢化の実現には今までのような病気になったら治療するだけの狭い措置ではなく、全社会的な予防を中心とする人々全体の心理的、身体的な健康であり、社会の環境の整備などが要求されている。

?高齢者を尊敬し、大切にする伝統を守る法律を完備させることが必要である。経済の改革は社会の各分野ではさまざまな変動を引き起こし、生活行動から主義主唱までの幅広い領域でいろいろな変化を見せている。しかし、好ましい伝統である高齢者を尊敬し、大切にすることは、今日の高齢者のためだけでなく、21世紀の高齢者のためにもなるのである。そのため、高齢者の権益を守る法律や、高齢者を扶養する行為を法律によって規めておく必要があるという意識が高まっている。

?高齢者も自立精神をもつ必要がある。即ち、高齢者自身の自立意識を高めなければならない。それは社会が求めているだけでなく、高

 

 

 

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