6.1.2 文献による調査
(1) これ迄の台車
1軸台車は、約半世紀前の1950年代にスペインの天才的な設計者によって高速列車用の特殊な形態として提唱され、これに倣ってドイツ、米国などでも次世代列車を目指して開発が試みられたが、スペインのTalgo社のものが、改良を重ねた上、第3世代の姿で実用に供されているのみで、その他はいづれも短期的な試用に留まった。日本では東京急行玉川線において200形の連接1軸台車としてユニークな構造で唯一登場し、1955年から1968年まで使用された。
1) Talgo社の台車
最初のTalgo社の1軸台車は、曲線において直前の車両によりリヤカー方式で操舵される比較的簡単な構造であったが、この方式は、方向性をもち一方向運転にしか使用出来ないため、間もなく全く別の発想による改良形が作られた。