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3.2.2 解析場所

 解析の対象とする場所は、海氷が観測される北海道のオホーツク海域と、相模湾から伊豆諸島海域とする。ヒアリングなどの結果から、海氷が北海道沿岸で観測されるのは1月中旬以降で、枝幸から知床半島にかけて接岸する。3月下旬には接岸範囲が紋別から網走付近に狭まり、4月下旬には流氷となる。そこで、観測箇所は紋別・網走間が最も理想的である。また、海況情報に関しては沿岸部に海況観測施設が多く、島などでGCPが取りやすい相模湾・伊豆半島・伊豆大島に囲まれた地域とする。

3.2.3 解析に使用するデータ

 解析に使用するSARデータは、海況をとらえやすいCバンドのSARを搭載しているERS−1,RADARSATを用いる。海氷についても同様であるが、Cバンドでは海面と海氷が分離しにくいという報告もあるため、JERS−1の利用も考慮する。JERS−1,ERS−1はRESTECでデータの配布を行っている。RADARSATは観測要求を出すことによってデータの取得を行う。観測要求の受付はRESTECで行っている。海況データとしては、衛星搭載マイクロ波散乱計のデータやLANDSAT,NOAAなどの海水温データを利用し、海流・海氷を研究対象とする。

3.3 平成10年度の研究

 平成9年度の研究結果によっては、相模湾から伊豆諸島を対象にした海況調査を航空機SARなどを利用して行う可能性がある。この場合、航空機SARによるデータ取得と同時にビデオカメラなどの撮影を行い、SARデータと海況との関係を調査する手法が考えられる。
 海氷調査に関しては、2年度目に引き続きERS−1やRADARSATなどのSARを用いた解析手法の研究を行う。

 

 

 

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