(1)前処理
配布されているSAR画像データは、そのままでは画像解析を行えないため、画像解析処理ソフトに応じたフォーマット変換を行う。フィルター処理に関しては、「メディアンフィルター」「平均フィルター」などを行って、各フィルターの海域情報抽出に対する適応性を検討する。幾何補正は、位置の明確なGCPを選択し地形図に合うような形に画像をアフィン変換する。
(2)解析処理
海況と海氷とは基本的に同じ解析を行う。まず、SAR画像から特徴的なパターンを目視により抽出し、目視判読図を作成する。次に、SAR画像からプロファイルを作成するための側線とヒストグラムを計測する範囲を決定し、それぞれのデジタル値を測定する。測定したデジタル値は、NASDAなどで公表している式を用いて後方散乱係数に変換する。相関解析は、SAR画像と海況データの位置同定を行い、SAR画像のデジタル値と海況データの値との回帰式を求める。
以下に各解析の概念図を示す。