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ESOCのホームページでは、服S−1,2などのミッション情報や打ち上げ計画段階のEWISATについての情報が得られた。
 宇宙開発研究をNASAと分担しているJPLでは、SEASAT,SIRなどのほか、JPLが所有している航空機SAR(CV−580,X−SAR)などの情報が得られた。また、SEASATやTOPEX/POSEIDONなどのデータ配布も行われていた。その他、Lバンドレーダを搭載したTopographicSate11ite(TOPSAT)が2001年打ち上げを目指して計画されているという情報が得られたが、観測対象が地形であるため海洋調査に対する利用可能性については検討する必要がある。
 CSAではRADARSATに関する簡単な情報が得られた。RADARSATに関する詳細な情報は専用のホームページに掲載されていた。その他、CSAではRADARSAT以降にSARを搭載した衛星は、現在のところ計画されていないようであった。あるESOCである。

 人工衛星を利用した海洋調査に関する情報は、CCRS、通信総合研究所、東海大学情報技術センターのホームページで得られた。
 CCRSではRADARSATを利用した「海面の油膜抽出」「氷種判別や開氷域の抽出」などの研究を行っており、簡単な報告および写真がホームページに掲載されていた。氷に関する調査はRADARSAT画像と現地の写真とを比較するにとどまっており、氷種の分類などの解析は行っていなかった。
 通信総合研究所では、「油膜抽出」や「南極の氷河」の研究を行っていた。氷河の研究では日本のMarine Observation Satellite−1(MOS−1)などの光学センサーとSAR画像を併用していた。この研究は文献調査の中で収集した論文に含まれていた。
 東海大学情報技術センターでは、オホーツク海の海氷についてアメリカの衛星National Oceanic and Administration Satellite(NOAA)とJERS−1の画像を用いた研究を行っており、NOAAとJERS−1の画像および砕氷船から撮影した海氷のビデオムービーが掲載されていた。

 基本的にインターネットを用いた研究発表では、カラー画像などを豊富に表示して視覚的にわかりやすくしていた。ただし、視覚的情報が多い反面、文書などの情報がないため、研究の詳細は得られにくかった。
 データや解析結果画像を一般に配布する方法を見ると、File Transfer Protcol(ftp)を利用したものとCompuServe Graphics Interchange Format(gif)やJoint Photographic Experts Group(jpeg)などの画像形式にしたものとに分かれていた。前者は生データを配布する場合に利用されることが多く、ユーザがある程度自由に取得笛囲やデータを対話式で選択できる利点がある。画像形式での配布は、主としてホームページに掲載した画像を、そのまま取得することになる。この場合、ユーザはホームページ上で画像を確認してから取得することができる。以上の2つの方法は、それぞれ利点と欠点があるため、将来において、本研究の成果をインターネットを通じて一般に配布する場合は、ユーザがどのような装置でどのように利用するのかによって使い分ける必要があると思われる。

 

 

 

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