5. 企業年金財政の現状〔第22・23表参照〕
企業年金制度を導入している企業に対し、企業年金の財政状況について尋ねてみたところ、「当面、特に問題はない」との回答割合は31.5%に過ぎず、「不安を感じている」との回答が65.4%もあり、既に「コンサルティング会社を利用して相談している」との回答も1.7%あった。
また、「不安を感じている」と回答した企業に対して、どの様に対応しているかを尋ねたところ「具体的対応策を今後、検討する必要を感じている」との回答が45.7%、今現実に「検討中」との回答が43.0%あった。これは、年金の支給開始を50歳台に可能にするなど個々人の年金算定事務が複雑化してきている事情や、前述した制度改正の必至の状勢への対応の仕方をどうするか、など種々の検討課題に当面しているのためと思われる。
なお、既に「具体的に対応し、現在進行中」との回答も11.3%あった。
?Y 業績評価と賃金格差
1. この2年間の人事考課制度における賃金の上下格差拡大〔第24表参照〕
この2年間に人事考課制度又はその運用を、賃金の上下格差が拡大するような設定に変更したのかどうかを尋ねたところ、「拡大するように制度を変更した」と回答した企業が32.0%、「制度は変更していないが、運用で格差が拡大するようにした」企業が26.2%あり、賃金の上下格差が拡大するようにした企業は合わせて58.2%と約6割にも上っていた。なお、「変更せず、運用も従来どおり(現行でも十分格差がつく設計となっている)」は18.4%であった。
前ページ 目次へ 次ページ
|
|