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数の民間海運会社によって行われている。
 しかし、ウルグアイは従来、域内における造船国ブラジルおよびアルゼンチンとは経済的に極めて密接に結ばれている。
 従って、わが国としては、上述の政府機関および有力海運会社の当事者との接触を図り、わが国の造船事情を技術、品質、納期、経済面などを中心に、先方へのメリットの点を十分にPRすることにより、彼等の認識と関心を深めさせることが重要であり、取引へのルートになる。

(7)競争相手国との競争条件の比較

(A)延払い、船価、品質等条件の比較

 ウルグアイの保有船舶の殆どは古船であり、現在稼働中の才イル・タンカー4隻(46,227 G/T)の平均船齢が22年、一般貨物船3隻(1,748 G/T)の平均船齢が50年、Ro/Ro船7隻(20,106 G/T)の平均船齢が21年、旅客フェリー2隻(235 G/T)の平均船齢が22年、曳船8隻(2,084 G/T)の平均船齢が29年という老齢船である。
 これらの船舶は、いずれの建造国でも容易に建造できる一般貨物船、小型タンカー、小型フェリー、曳船などであるから、性能、品質、その他の点で同水準にあり、隣接国のブラジル、アルゼンチンなど建造国の間に優劣の差はない。
 船価については、わが国は急激な円高の影響および地理的に回航費などの点で不利な立場にある。

(B)輸出対策

 ウルグアイは、輸出総額の約27%は羊毛、約24%は肉類、約14%は皮革で占めている牧畜国であるため、海運力の強化には意欲を示してはいるが、積極的な増強策を講じてない。
 先進諸国は、この点に留意し、ウルグアイの製造工業、その他の諸産業の技術・資金の両面で協力しており、ウルグアイ政府も外貨企業の進出を期待している。
 国内産業の発展による経済の活性化に伴って、商船隊の整備・拡充の必要性。が高まるものであるから、船舶の輸出対策は将来にわたる長期的視野に基づい

 

 

 

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