チリは、15世紀にインカ族が侵入し、インカ帝国の一部とされたが、1514年にスペインから派遣されたペドロ・デ・バルディヒが現在のサンチャゴ市を中心にスペイン植民地を築き、以来300年にわたってスペインの植民地として統治されていた。
1808年にナポレオンがスペイン本国に侵入したのを機会に、植民地生活に不満をいだいたチリ人の間に、スペインから離脱をしようという気運が拡がり、遂に1818年7月28日、アルゼンチンの援助を得て、チリの独立を宣言し、その後1824年にスペインは正式にチリの独立を承認した。
現フレイ政権は、チリ経済の国際化、中南米地域における安定した外交関係の構築、平和維持および民主主義を確保するための活動への参加を外交基本政策としている。
特に、輸出市場の安定確保・拡大を目指して中南米、米国に比重を置くと共に、アジア・太平洋ならびに欧州諸国との関係も重視するという多角的経済外交を推進している。
わが国との経済・貿易関係では、わが国の大幅な入超が続いている。
1994年の日本のチリ向け輸出(FOB)は9億3,600万ドル、輸入(CIF)は21億6,100万ドルで、貿易収支の赤字幅は前年の10億1,400万ドルから12億2,500万ドルヘと拡大している。