チリは地勢上、船舶による海上輸送が特に重要な役割を果たしている。このため、政府も海運増強政策の推進によって、積極的に自国商船隊の拡充に力を入れている。
特に最近におけるチリ経済の好転に伴い、船腹保有量は1989年の304隻(589,669G/T)から1994年の439隻(720,987G/T)へと、この5年間に135隻(131,318G/T)の伸びを示している。
しかし、現有船腹の平均船齢は20年であり、これを船種別にみると、オイル・タンカー3隻(41,457G/T)が平均船齢31年、ケミカル・タンカー4隻(49,476G/T)が平均11年、LGタンカー4隻(14,637G/T)が平均31年、バルク・キャリア12隻(203,390G/T)が平均19年、バルク/オイル・キャリア2隻(102,568G/T)が平均21年、一般貨物船18隻(80,522G/T)が平均30年、Ro/Ro貨物船7隻(40,250G/T)が平均22年、旅客船5隻(4,135G/T)が平均20年、補給船15隻(8,133G/T)が平均20年、曳船38隻(7,989G/T)が平均21年、浚渫船2隻(878G/T)が平均43年、漁船319隻(164,689G/T)が平均20年となっており、既に代替の時期を迎えたものが多数稼働している。
このため、船腹の拡充、船隊の近代化による国際競争力の向上が必要とされている。