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インドネシアは、わが国経済協力の最重点国のひとつとなっている。
 従って、インドネシアに対する輸出対策としては、わが国は世界各国に比べ最大の努力を払っている。

  (C)インドネシアに対する歴史的、経済的なつながり

 わが国とインドネシアは、1963年3月発効の友好通商条約によって、入国、居住、貿易などについて相互に最恵国待遇が与えられている。
 両国間の貿易は、インドネシアは原油、天然ガス(LNG)、合板、金属原料、魚介類(えび等)を供給し、円本は機械類、金属製品、化学品、鉄鋼等を供給するという構造であり、伝統的に日本側の大幅な入超が続いている。
 1994年の日本の対インドネシア輸出額は76億7,200万ドル、同輸入額は129億1,700万ドルで、日本の赤字幅は52億4,500万ドルとなっている。
 インドネシアにとって日本は、輸出入とも第1位の相手国であり、94年には輸出の27.3%、輸入の24.2%が対日貿易となっている。
 他方、日本にとっての対インドネシア貿易は、輸入に占めるシェアが1.9%で13位、輸入のシェアが4.7%で第5位となっている。

日本の対インドネシア貿易の推移 (単位:百万米ドル)

日本の輸出(FOB)

日本の輸入(CIF)

バランス

1991 5,612 12,770 -7,158
1992 5,576 12,244 -6,668
1993 5,022 12,478 -6,456
1994 7,672 12,917 -5,245

(出所)日本通関統計

 日本・インドネシア関係は、経済面をはじめとして極めて順調に発展している。わが国は、インドネシアに対する最大の政府間援助(ODA)供与国であり、対インドネシア2国間ODA支出額に占める日本の割合は、1993年68.8%、94年60.1%となっている。
 日本の対インドネシア有償資金協力については、プロジェクト援助に比重を置き、インフラ整備、エネルギー開発などを重点的に援助している。
 無償協力については従来、食糧増産援助、農業協力を中心に実施している。
 技術協力ではインドネシアは、わが国技術協力の最大受益国であり、国際協力事業団(JICA)を通じて、専門家派遣、開発調査団派遣、研修員の受人、機材供与などを行っている。

 

 

 

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