（１）化学成分および機械的性質

マンガン黄銅鋳物（ＨＢｓＣ１）およびアルミニウム青銅鋳物（ＡlＢＣ３）について、規則に定められているその化学成分および機械的性質を７・７表および７・８表に示す。

７・７表化学成分

７・８表機械的性質（別鋳込）

３）プロペラ損傷の種類

（１）割れ

海難事故による曲りにともなう割れの他に応力腐食に起因する割れが生ずることがある。応力腐食割れはマンガン黄銅プロペラに多く、検査時に見落した微細な割れを、そのまま使用したため進展して、翼が折損した例もある。アルミニウム青銅は、海水中での応力腐食割れの感受性がすくないため事故例はすくない。

（２）曲り

プロペラの曲りは主に流木、流氷その他の浮遊物が、回転しているプロペラに衝突することにより発生する。

（３）キャビテーションエロージョン（潰食）

プロペラの回転にともない空洞現象によって発生した気泡が翼表面上で崩壊し、急激な衝撃が加わるため、翼表面がアバタ状になる物理的破壊現象で、翼表面のエロージョン、翼後縁の曲損、欠損が発生する。

（４）コロージョン（腐食）

　

　

　

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