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(1)主軸受け油主管に小型ストレナーを取り付け、カム軸軸受け、カム軸駆動歯車軸受け、過給機等の入口油管には盲板を取付て管中のゴミ侵入を防ぐ。
(2)潤滑油漉器をよく洗浄する。特に漉し網の破れ等に注意する。
(3)機関室パイプラインのバルブの開閉をチェック。
(4)使用油は主機の潤滑油を使用し、予備潤滑油ポンプを駆動して約半日程度行う。
(5)フラッシング時油温が上昇して水蒸気が発生すると、発錆の恐れがあるためクランク室のドアは開放し通風をよくしておく。
(6)途中、漉器にゴミの溜まり具合を注意し、ゴミが溜まらなくなった時点で、フラッシングを終了し配管を戻してもよい。
この時、前もって取り付けた盲板の取り外しを忘れぬこと。
(7)全ての配管を戻した後、改めて潤滑油ポンプを運転して過給機、メタルからの油の流れ、フランジ等からの油漏れを検査する。

4)水通し

(1)ジャッケト冷却水ポンプを運転し、常用圧力まで上げて水漏れがないか検査をする。
(2)特に、シリンダライナを交換したときにはクランク室ドアを開放して、クランクケース内に漏水がないかを念入りに検査する。

5)各部調整

(1)吸排気弁タペットのスキマを規定値に調整する。
大形機で油圧タペット方式の時には、潤滑油ポンプを運転してから行うこと。
(2)燃料ポンプ周りを整備したときは、突始め角度をチェックする。
(3)燃料ポンプラック目盛りを全シリンダ合わせておく。
(4)油圧調速機を整備したときには、油面計のレベルを注意をして検査をする。少なすぎても、多すぎても作動不具合を起こす恐れがある。
(5)操縦・調速機リンク、レバー等の軸受けへの注油と動きを検査をする。機関は始動が非常に大切であるので、リンク等のコジレで始動不良を起こすと整備の命取りにもなりかねぬので特に注意をする。
(6)操縦ハンドルが停止位置で、燃料ポンプラックが0(無噴射)になることを確認する。

6)始動準備

(1)各予備ポンプを運転する。
(2)機関計器盤の各圧力計の指針が全てグリーンマーク内にあるかチェックする。
(3)クランク軸をターニングして十分に潤滑油を各部に行きわたらせる。
(4)シリンダ注油のあるものはこの時、注油器のプライミングハンドルを20−30回ほど手回しする。
(5)ターニング装置を脱にする。

 

 

 

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