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ポリエチレン、ポリプロピレンの再資源化・再製品化
〔別紙 リサイクルフロー〕
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出典)川瀬産業(株)資料
 
表4.2.1-2(1)廃漁網リサイクル
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表4.2.1-2(2)廃漁網リサイクル
項目 内容
技術の有効性に関する事項 特長  廃漁網を細断せずに大きな形状のままでハンドリングすることによるリサイクル処理過程の合理化。
処理コスト
(イニシャル・ランニングコスト)
事業採算性  H19年度以降に実証化検討を計画中。
再生製品の性能等  異物の混入、塩分の混入の程度をユーザーの要求値に合わせて設定。
環境・安全面  あらかじめ付着している魚貝片、海藻等のBOD源を除去(海水中で洗浄)した状態で廃漁網を収集し、リサイクル工程で発生する排水の汚染の軽減を図っている。
適用条件等
その他
<開発支援>
 経済産業省が実施する平成17年度「地域新生コンソーシアム研究開発事業(中小企業枠)」のテマの一つとして採用された。
<開発履歴>
■平成17年度(試作機の製造)
(1)廃漁網を扱いやすい大きさに切断する機械
(2)付着塩分や砂・海藻などを取り除く洗浄機械
(3)半溶融状態にして再生ペレットを製造する機械
■平成18年度(試作・運転からシステムの完成へ)
 10kg/h程度を連続的にペレット化処理できる機械システムを試作・運転して、実用的な機械システムを完成させる予定
その他の事項 文献発表等
評価・表彰実績
特許の取得
環境への取り組み
添付資料
 
表4.2.1-3(1)  加熱減容方式による使用済み発泡スチロール製フロートのリサイクル
項目 内容
技術内容に関する事項 技術の名称 加熱減容方式による使用済み発泡スチロール製フロートのリサイクル
処理対象物等 使用済み発泡スチロール製フロート
リサイクル方法 マテリアルリサイクル
再生製品 ポリスチレンインゴット
技術レベル 実用段階
技術概要  使用済み発泡スチロール製フロート(廃フロート)を230〜250℃で熱溶融、インゴット化して業者に販売している(最終的には、ビデオテープのケースやハンガーなどにリサイクルされる)。
 回収した廃フロートは1次、2次粉砕機で粉砕した後、インゴット機で熱溶融する(別紙参照)。1次、2次粉砕の過程でふるいがけしているので、フロートに付着していた貝類等は除去されるが、微小片は除去できずインゴットに混入する。インゴットは茶色に着色している。
 最盛期には年間3,000本を処理していたが、現在は年間1,000本程度(月2〜30本)となっている(廃フロート一本のサイズはφ600×1050、重量で約3.5〜7kg)。
 営業地域は北部九州から四国(愛媛)で、処理対象物は新品フロート購入の際の下取りとして引き取っている。ただ、現在は多くの地域に簡易型の廃フロート処理装置が発泡スチロール再資源協会(JEPSRA)の援助の下に設置されており、各地域でインゴットへの処理が行われている。
問い合わせ先 九州化成工業株式会社
 Tel. 0957-25-1119 Fax. 0957-25-1129
 〒854-0065 長崎県諌早市津久葉町6-59(本社工場)
技術の有効性 特長
■フロートの購入と廃フロートの引き取りがセット
 九州化成(株)では、使用済み発泡スチロール製フロートのリサイクルとともに新品フロートの販売も同時に行っており(いわゆる「下取り行為」)、フロート購入者に対しては廃フロートの引き取りを無料で行っている。このため、現地での減容化及び運送費が不要。
 
表4.2.1-3(2)  加熱減容方式による使用済み発泡スチロール製フロートのリサイクル
項目 内容
技術の有効性に関する事項 処理コスト
(イニシャル・ランニングコスト)
■プラント建設1,500万円(県補助)
■処理費用はおおよそ1,000〜1,500円/本。フロートの売値は3,000円/本程度。
事業採算性
■現在、九州化成では、新品フロート販売時の下取りのみを取り扱っている。販売数に対する回収数の割合としては20%程度。引き取り料金は無料(産廃業者登録をしていないため)。
■通常の発泡スチロールインゴット施設に比べ、貝殻を取り除くための前処理、脱臭などにコストがかさむ上、インゴットの引き取り手が少なく、言い値で引き渡さざるを得ない。したがって、採算がとれず、事業ベースにならない(漁業者にとっても、産廃業者に処理を依頼すると1,500円/本程度であり、メリットがない)。
■通常の発泡スチロールからのインゴットが30円/kgで売却できる(原油高騰等の影響を受け、多方面から需要がある)のに対し、廃フロートからのインゴットは10円/kg程度。
再生製品の性能等  再生インゴットは特定の業者としか取引できず、商社を通して韓国等へ輸出している。韓国では額縁に再生利用されている。
環境・安全面  廃フロートには貝が住み着き、貝殻が多数付着している。このため、廃フロートを処理する際には、これらの貝殻を取り除かなければならず、そのための分別装置をつけてインゴット化することとしている。しかし、熱処理過程での悪臭がひどく、近隣の工場から苦情が出たため、脱臭装置を設置した。取り除いた貝殻を含むPSは産業廃棄物として処理。
適用条件等  新品フロート販売時の下取りのみ対応。一般に、現地(漁業者)では、フロート付きの網を定期的に点検し、網を洗浄する際に、性能の落ちたフロートを新しいものに取り替えている。
その他
■現在、廃フロートの処理はほとんど実施しておらず、不採算プロセスとなっていることから、事業は縮小傾向にある(休止・停止の方向で検討)。
 
表4.2.1-3(3)  加熱減容方式による使用済み発泡スチロール製フロートのリサイクル
項目 内容
有効性 その他
■現在、漁具のフロートは発泡スチロール製からプラスチック製へと変化してきている(プラスチックの場合、貝殻の除去等の作業は容易)。
■事業として進めていくための要望として、発生現場におけるプラスチックの分別(種類別)の徹底がある。
その他の事項 文献発表等
評価・表彰実績
特許の取得
環境への取り組み
添付資料 熱溶融による処理フロー
 
加熱減容方式による使用済み発泡スチロール製フロートのリサイクル
〔別紙 処理フロー〕
 
廃フロート処理機
 
廃フロート処理フロー
出典)「平成17年度 発泡スチロール漁業資材リサイクル確立事業 報告書」平成18年3月、(社)海と渚環境美化推進機構


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