日本財団 図書館


4. 廃プラスチック類のリサイクル技術に関する調査
4.1 調査用データシートの作成
 事例収集調査の実施に先立ち、リサイクル技術事例集(兼技術情報募集用紙)のフォーム(以下「データシート」とする)を作成した(表4.1-1)。
 なお、データシートは、大きく“技術内容に関する事項”、“技術の有効性に関する事項”、“その他の事項”という3つの部門からなり、それぞれ以下に示す内容で構成した。
 
技術内容に関する事項
技術の名称:技術の名称、もしくは、技術の内容を端的に示す呼称があれば、それを記載する。
処理対象物等:処理の対象とするプラスチック製品の種類及び回収方法について記載する。また、リサイクルにあたっての条件等があれば、それも合わせて記載する。
例)発泡スチロール、魚箱等食品トレーなど
リサイクル方法:マテリアルリサイクル(材料リサイクル)、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルの別を記載する。
再生製品:当該技術により再生される最終製品が何であるかを記載する。
例)ポリエステル原料、ポリスチレン(ペレット)など
技術レベル:実用(商用)段階/研究・開発段階の別を記載する。
技術概要:当該技術の概要を記載し、処理フロー(プロセスフロー)などがあれば、それもあわせて記載する。
問い合わせ先:当該技術に関する問い合わせ先について記載する。
 
技術の有効性に関する事項
特長:当該技術の特徴(特長)や新規性、革新性、創意性などとともに、他の既存技術に対する優位性等について記載する。
処理コスト:プラント建設費(イニシャルコスト)、維持管理費(ランニングコスト)、並びに単位処理量あたりの費用等について記載する。
事業採算性:費用回収の方法及び費用回収が可能であるとの根拠を記載する。
再生製品の性能等:リサイクル再生製品(サーマルリサイクルの場合は電力等)の品質・性能について記載する。
環境・安全面:処理に際して発生する環境負荷・影響の程度、及び環境影響を回避するための方策について記載する。
適用条件等:当該技術の導入にあたっての技術的条件(研究・開発段階の技術)やコスト面(事業採算面)での条件、その他の課題について記載する。
その他:当該技術に関するコメント、開発履歴、稼働実績、今後の予定(業務展開)等があれば、ここに記載する。また、当該技術が環境関連の開発補助費を受けて開発されたものである場合、その旨ここに記載する。
 
その他の事項
文献発表等:当該技術に関する情報が環境関連雑誌等に掲載されたり、当該技術に関する学術発表等を行った実績がある場合には、その旨ここに記載する。また、可能であれば、文献等のコピーを添付する。
評価・表彰実績:当該技術が環境関連の評価・表彰を受けたことがある場合には、その旨ここに記載する(いつ、どんな表彰を受けたのか)。また、当該技術に関する特許の取得状況(取得済み、申請中)についてもあわせてここに記載する。
環境への取り組み:当該技術を保有する企業による環境ISOの取得状況など、環境への取り組みについて記載する。
添付資料:当該技術等に関する添付資料(プラント写真等も含む)がある場合、ここに資料の一覧を記載する(資料は別添)。
 
インターネット上の公募資料については、資料編 参考資料−2を参照のこと
 
表4.1-1  リサイクル技術事例集・調査用データシート
(兼技術情報募集用紙)
項目 内容
技術内容に関する事項 技術の名称
 
処理対象物等
 
リサイクル方法
 
再生製品
 
技術レベル
 
技術概要
 
問い合わせ先
 
技術の有効性に関する事項 特長
 
処理コスト
(イニシャル・ランニングコスト)
事業採算性
 
再生製品の性能等
 
環境・安全面
 
適用条件等
 
その他
 
その他の事項 文献発表等
 
評価・表彰実績
特許の取得
環境への取り組み
 
添付資料
 
 
4.2 インターネット等を通じた技術事例収集結果
4.2.1 マテリアルリサイクルの事例
 インターネット・文献等検索及び技術情報募集により得られたマテリアルリサイクルの事例を表4.2.1-1〜7に示す。ただし、インターネット・文献検索では、収集できる情報量に限りがあるため、必ずしもデーターシート上の全ての項目を満足するものとはなっていない(以降も同様)。
 
インターネット・文献等検索による収集事例
■川瀬産業株式会社:ポリエチレン、ポリプロピレンの再資源化・再製品化〔「Eco Re(エコーレ)」、「Re Pla(リプラ)」:商標登録〕・・・表4.2.1-1
■財団法人道央産業技術振興機構:廃漁網リサイクル・・・表4.2.1-2
■九州化成工業株式会社:加熱減容方式による使用済み発泡スチロール製フロートのリサイクル・・・表4.2.1-3
■坂井マリン株式会社:漁業資材のリサイクル・・・表4.2.1-4
■宇部樹脂加工株式会社:UBEフロートリサイクルシステム・・・表4.2.1-5
 
<「リサイクル技術募集」への応募事例
■株式会社オプティ:溶剤減容による廃発泡スチロールの処理システム・・・表4.2.1-6
■株式会社富山環境整備:廃プラスチック再生(再材料化)施設〔リバース(RE-BIRTH)システム〕・・・表4.2.1-7


前ページ 目次へ 次ページ





日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION