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難病相談・支援センター九州サミットin熊本
 厚生労働省の難病対策特別対策事業である難病相談支援センター事業が発表されて3年が経過した。現在、各県の事情もありセンターの設置状況は様々となっているが、患者当事者並びに家族にとって、九州は就労、結婚、就学など生活圏域であり、情報の共有化が急務となっていると考えます。
 今回、地域を支える難病相談員(相談に関わるスタッフ)が一同に会し、これからの九州の難病支援のあり方について考える機会とします。
 
日時:平成18年6月10日(土)11:00〜16:00
 
場所:熊本県健康センター3階 大会議室 熊本県熊本市東町4-11-1
 
参加費:500円
 
内容:11:00〜11:20
 
1 主催者挨拶 NPO法人熊本県難病支援ネットワーク 理事長 野口 次助
 
2 来賓挨拶 熊本県知事 知事 潮谷 義子さん
 
3 I部 事例発表 11:20〜12:00 ※活動状況を一人15分程度
福岡県難病相談・支援センター 相談員 大道 綾さん
鹿児島健康増進課疾病対策係 技術主査(保健師) 今村 恵さん
NPO法人鹿児島県障害者難病 理事長 清藤恵美子さん
佐賀県難病相談・支援センター 所長 三原 睦子さん
 
事例発表 13:00〜14:40
大分県重症難病患者医療ネットワーク 難病医療専門員 上原みな子さん
熊本県難病相談・支援センター 所長 陶山えつ子さん
長崎県難病支援ネットワーク 難病医療専門員 前川巳津代さん
宮崎県難病相談・支援センター 相談員 三浦 美保さん
沖縄県難病相談・支援センター 事務局長 照喜名 通さん
 
II部「九州のネットワークの今後について」シンポジウム 15:00〜16:00
 
コーディネータ 熊本県難病相談・支援センター 所長 陶山えつ子さん
シンポジスト I部事例発表参加者 全員
 
主催:特定非営利活動法人 熊本県難病支援ネットワーク
 
共催:熊本県難病団体連絡協議会
 
後援:熊本県、熊本市、熊本県医師会、熊本市医師会、熊本県看護協会、熊本県社会福祉士会、熊本県MSW協会、熊本県難病医療連絡協議会、全国難病センター研究会、NHK熊本放送局、RKK、TKU、KKT、KAB、FMK、熊本シティFM、熊日新聞
 
助成:日本財団
 
<ご挨拶>
特定非営利活動法人 理事長 野口次助
 
 皆さんこんにちは理事長の野口と申します。ご存知の通り昨年の6月10日、潮谷知事と一緒に熊本県難病支援センターの看板を上げて早一年になります。私も患者の一人で、自分の難病に立ち向かっております。
 この支援センターを立ち上げる折には、熊本県難病団体連絡協議会の世話人会の方々に奮闘して頂いて、世話人会で何度も討議を致しました。県知事始め、各行政機関、あるいはボランティア方の協力により立ち上げることが出来、今日に至っております。ここに相談が寄せられました件数はおよそ1,400件。電話、並びに来所による色々な相談が入っております。私達は難病患者の一人として、先輩として、自分が今まで生活をしてきた、或いは病気と共に闘ってきた状態を同じ病気の方と分かち合って行きたいと思います。周囲の方にもこの難病センターをご利用頂き、ご本人及びご家族の手助けが出来ればと思います。
 九州は一つを念願とし、本日の私のご挨拶といたします。ありがとうございました。
 
熊本県難病相談・支援センター 事務局長 中山泰男
 
 本日、「難病相談・支援センター九州サミットin熊本」の開催にあたり、九州各県から多くの皆様にご参加を賜り心より感謝申し上げます。今回、非常に大層な名前を付けさせて頂きましたが、難病患者には、通院、就労、結婚、就学等にて県境はありません。ならば全県の相談員が一同に会し、難病患者にとって重要な情報交換がなされることは、患者利益に大いに役立つのではないかと考え企画させて頂きました。
 現在、九州では、難病相談・支援センターが佐賀・熊本で既に開設されており、やがて開始するところ、これから検討を始めたところと様々であります。そこで働く難病相談員の皆様に、どのような姿が九州にとって有益であるのかを、本日ここで語りあって頂けると言うことは本当に楽しみしているところです。
 九州は個性が強く、都会と同じやり方では通じません。九州の問題は九州です。今日、この日をもって、九州内の難病対策が一つステップアップしたことになるのです。
 簡単ではございますが、ご挨拶とさせていただきます。
 
<ご挨拶>
熊本県知事 潮谷義子
 
 本日、難病相談・支援センター九州サミットが、ここ熊本県で初めて開催されますことを心からお祝い申し上げます。
 また、九州各県から御出席いただきました皆様に対し心より歓迎申し上げます。また、九州サミットの開催に御尽力いただきました関係者の皆様方に深く感謝申し上げます。
 さて、昨年6月10日にオープンしました「熊本県難病相談・支援センター」も一周年を迎えることができました。平成16年に佐賀で開催されましたチャレンジドフォーラムで、佐賀県では難病相談・支援センターが当事者の方々によって運営されているとお聞きし、ぜひ、熊本でも患者の皆様やご家族に寄り添ったセンターとしたいと考えておりましたところ、患者・家族として、長年この課題に取り組みをしてこられている皆様方によって、昨年4月にNPO法人「熊本県難病支援ネットワーク」が設立されましたので、当センターの運営をNPO法人難病支援ネットワークに委託することにいたしました。
 NPO法人難病支援ネットワークの皆様は、主体性をお持ちであること、また何よりも熱意をお持ちであることが、運営を委託する大きな理由でありました。実際の活動も、常に難病患者の皆様やそのご家族の立場にたった運営をされており、約1400件のご利用があったとお聞きしています。
 さて、難病患者・家族の皆様にとって、就労、就学、結婚などを考えた場合、九州は共通の生活圏であります。患者の皆様が転勤などで隣の県に移られたときに、スムーズに各種サービスを利用できるよう、また、互いに連携できるよう、九州各県で、難病相談・支援に取り組まれる皆様方が一同に会され共通の認識をもてるような取り組みをされていることを大変心強く感じます。
 本県では、「ユニバーサルデザイン」の考え方を県政運営の基本理念としており、行政だけでなく、企業、団体、NPOやボランティアなど様々な方々とのパートナーシップのもと、年齢や性差、障害の有無等に関係なく、すべての人が生活しやすい社会を創造するという社会の実現を目指しております。難病相談・支援センターにおける取り組みは、まさに「ユニバーサルデザイン」の考え方に基づく取り組みの一つではないかと思います。
 本日のシンポジウムでは、関係者の皆様からの事例発表をもとに、行政や医療、センター関係者、そして患者の皆様ご自身が、それぞれの立場から、難病問題についてどのようにとり組んでいくか、どのようなネットワークを築きあげていくかを深く考える機会としていただき、大いに、活発な議論がなされることを期待しております。
 最後になりましたが、本シンポジウムのご盛会、並びに皆様方の活動の輪が益々広がっていきますことを祈念いたしましてご挨拶とさせていただきます。
 
平成18年6月10日


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