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別表第二号 自動再送要求方式の制御の手順
1 同期の手順
(1)発呼局は、次に示す呼出し群で構成されている呼出し信号を送信すること。
ア 呼出し群1
 2番目の位置は「繰り返し信号」並びに1番目及び3番目の位置は被呼局の識別信号(注1の変換表に従って、数字の組合わせによる識別から符号の組合せによる識別に変換したものとする。以下同じ。)の1番目及び2番目の符号であること。
イ 呼出し群2
(ア)識別信号が4文字の場合
 3番目の位置は「繰り返し信号」並びに1番目及び2番目の位置は被呼局の識別信号の3番目及び4番目の符号であること。
(イ)識別信号が7文字の場合
 1番目の位置は「繰り返し信号」並びに2番目及び3番目の位置は被呼局の識別信号の3番目及び4番目の符号であること。
(ウ)呼出し群3(識別信号が7文字の場合に限る。)
 1番目、2番目及び3番目の位置は被呼局の識別信号の5、6番目及び7番目の符号であること。
(2)発呼局は、制御信号を受信するまで呼出し信号を送信すること。ただし、128回(57.6秒の時間に相当する。)の繰り返し以内に正しく制御信号を受信できない場合は、待ち受け状態となり、同一の呼出し信号を送信する場合は、57.6秒以上の時間が経過した後となること。
(3)被呼局は呼出し信号を受信すると、待ち受け状態から通報を受信する局(以下「IRS」という。)となり、次の制御信号を送信すること。
ア 識別信号が4文字の場合
 「呼出し群1」及び「呼出し群2」を連続して受信した後、「制御信号1」を送信すること。
イ 識別信号が7文字の場合
 「呼出し群1」から「呼出し群3」までを連続して受信した後、「制御信号4」を送信すること。
(4)発呼局は、連続した二つの「制御信号1」又は「制御信号2」を受信すると通報を送信する局(以下「ISS」という。)となり、3の通信の流れに従って動作すること。
(5)発呼局は、同期手順中に「制御信号3」を受信した場合は、待ち受け状態となり、同一の呼出し信号の送信を行う場合は、57.6秒以上の時間が経過した後となること。
(6)発呼局は、同期手順中に「制御信号5」を受信した場合は、通信を終了し、同一の呼出し信号の送信を行う場合は、57.6秒以上の時間が経過した後となること。
2 自動識別(識別信号が7文字の場合に限る。)手順
(1)識別動作において使用するチェックサム信号は、注2に従ったものであること。
(2)発呼局は、「制御信号4」を受信するとISSとなり、「識別群1(2番目の位置は「空線信号α」並びに1番目及び3番目の位置は発呼局の識別信号の1番目及び2番目の符号とする。)」を送信すること。
(3)被呼局は、「識別群1」を受信すると被呼局の識別信号の1番目のチェックサム信号を送信すること。
(4)発呼局は、チェックサム信号を受信すると、「識別群2(1番目の位置は「空線信号α」並びに2番目及び3番目の位置は発呼局の識別信号の3番目及び4番目の符号とする。)」を送信すること。
(5)被呼局は、「識別群2」を受信すると被呼局の識別信号の2番目のチェックサム信号を送信すること。
(6)発呼局は、チェックサム信号を受信すると、「識別群3(1番目、2番目及び3番目の位置は発呼局の識別信号の5、6及び7番目の符号とする。)」を送信すること。
(7)被呼局は、「識別群3」を受信すると被呼局の識別信号の3番目のチェックサム信号を送信すること。
(8)発呼局はチェックサム信号を受信すると、「識別終了群(1番目、2番目及び3番目の位置は「繰り返し信号」とする。)」を送信すること。
(9)被呼局は、「識別終了群」を受信すると、次のいずれかを送信すること。
ア 3の通信の流れに従って通信を開始する場合は「制御信号1」
イ 被呼局が通報を送信する必要がある場合は「制御信号3」
(10)発呼局は、「制御信号1」を受信すると3に示す通信の流れに従って通信を開始すること。
(11)発呼局は、「制御信号3」を受信すると3の(11)に示す送受信反転手順を実行の後、通信を開始すること。
(12)発呼局が受信したチェックサム信号が一致しなかった場合は、発呼局及び被呼局は次の動作を行うこと。
ア 発呼局は、前の識別群を送信すること。
イ 被呼局は、該当するチェックサム信号を送信すること。
ウ 発呼局は、受信したチェックサム信号を再び比較し、その前に受信したものと同じであった場合は通信を終了すること。
エ 発呼局は、誤ったチェックサム信号しか受信できない場合は、同一の識別群の送信は4回までとし、その後待ち受け状態となること。
(13)発呼局は次に示す信号が正しく受信できなかった場合、それぞれに対応する動作を行うこと。
ア 「制御信号4」の場合は、「呼出し信号1」を送信し続けること。
イ チェックサム信号の場合は、該当する識別群を送信すること。
ウ 「制御信号1」又は「制御信号3」の場合は、「識別終了群」を送信すること。
(14)被呼局は、一の群を正しく受信できなかった場合は、「繰り返し信号」を送信すること。
(15)発呼局は、「繰り返し信号」を受信した場合は、その前と同じ群を送信すること。
(16)被呼局は、発呼局の再送信により受信した識別群が、前に受信していたものと一致しなかった場合は、同一の識別群が二連続して受信するまで「繰り返し信号」を送信し、その後チェックサム信号を送信すること。
(17)被呼局は、3の(14)に示す「通信終了群」を受信した場合は、「制御信号1」を送信し、待ち受け状態になること。
3 通信の流れ
(1)通信状態の情報の保持
 通信の開始から待ち受け状態となるまで、次に示す情報を記憶していること。
ア 自局が、発呼局であるか被呼局であるかの情報
イ 自局が、ISSであるかIRSであるかの情報
ウ 上段シフト状態であるか下段シフト状態であるかの情報
(2)ISSは、通報のための群を構成するため「空線信号β」を送信してもよい。
(3)ISSは、IRSから群を正しく受信したことを示す制御信号を受信するまで、送信した群を記憶していること。
(4)IRSは、最初に送信した制御信号により、受信した通報の群を交互に「群1」、「群2」のように番号を付し、次のいずれかにより再送の必要が生じたとき、番号付けを中止すること。
ア 1字以上誤りのある通報の群
イ 一以上の「繰り返し信号」を含む群
(5)IRSは、次のいずれかの群を受信したとき、「制御信号1」を送信すること。
ア 誤りのない「群2」
イ 誤りのある「群1」
ウ 一以上の「繰り返し信号」を含む「群1」
(6)IRSは、次のいずれかの群を受信したとき、「制御信号2」を送信すること。
ア 誤りのない「群1」
イ 誤りのある「群2」
ウ 一以上の「繰り返し信号」を含む「群2」
(7)ISSは、連続した通報の群を送信する際、IRSからの制御信号が「制御信号1」又は「制御信号2」により「群1」又は「群2」のように番号付けを、次のいずれかを受信するまで行うこと。
ア 再送要求
イ 誤りのある制御信号
ウ 制御信号3
(8)ISSは、「制御信号1」を受信した場合は、「群1」の通報を送信すること。
(9)ISSは、「制御信号2」を受信した場合は、「群2」の通報を送信すること。
(10)ISSは、誤りのある制御信号を受信した場合は、すべて「繰り返し信号」からなる群を送信すること。
(11)送受信反転手順
ア ISSから通信の方向を反転する場合は、「+」及び「?」をIRSに送信すること。このとき、群を構成するために「空線信号β」をいくつか付加してもよい。
イ IRSは、「+」及び「?」を受信した場合は、「制御信号3」を、「空線信号β」、「空線信号α」及び「空線信号β」から構成される群を受信するまで送信すること。ただし、「+」と「?」との間に「空線信号β」があっても、IRSではこれらを有効とすること。
ウ IRSから通信の方向の反転を要求する場合は、「制御信号3」をISSに送信すること。
エ ISSは、「制御信号3」を受信した場合は、「空線信号β」、「空線信号α」及び「空線信号β」から構成される群を送信すること。
オ IRSは「空線信号β」、「空線信号α」及び「空線信号β」から構成される群を受信した場合は、ISSに変わり、次のいずれかの群又は信号を送信すること。
(ア)被呼局である場合は、すべて「繰り返し信号」から構成される群
(イ)発呼局である場合は、一の「繰り返し信号」
カ ISSは、次のいずれかの群又は信号を受信した場合は、IRSとなり、前の制御信号が「制御信号1」の場合は「制御信号2」を、「制御信号2」の場合は「制御信号1」を送信すること。
(ア)発呼局である場合は、すべて「繰り返し信号」から構成される群
(イ)被呼局である場合は、一の「繰り返し信号」
(12)時間切れ手順
 通報の群又は制御信号が連続して誤って受信され、かつ、この再送信が32回連続して繰り返された場合は、(15)に示す再同期手順を実行すること。
(13)アンサーバック手順
 ISSは、IRSのアンサーバック信号を要求する場合は、「」を送信し、IRSはその信号を受信すると次に示す動作を行うこと。
ア 送受信反転手順に従いISSとなること。
イ アンサーバック信号を送信すること。
ウ アンサーバック信号を送信した後、又はアンサーバック信号がない場合は、すべて「空線信号β」から構成されている二の群を送信すること。
エ 送受信反転手順に従い、IRSに戻ること。
(14)通信終了手順
ア ISSは、設定された回線を終止させたい場合は、すべて「空線信号α」から構成される「通信終了群」をIRSから「制御信号1」又は「制御信号2」を受信するまで送信すること。ただし、「通信終了群」の送信回数は4回までとする。
イ IRSは、「通信終了群」を受信した場合は、その群を受信したことを示す制御信号を送信後、待受け状態となること。
ウ ISSは、イに示す制御信号を受信した場合は、待受け状態となること。
エ IRSが回線を終止させたい場合は、送受信反転手順に従ってISSに反転後、回線の終止を行うこと。
(15)再同期手順
ア 被呼局は識別信号が7文字の場合においては、呼出し信号を受信すると、「制御信号5」を送信すること。
イ 「制御信号5」が発呼局で受信された場合は、自動識別手順を実行すること。被呼局は「識別終了群」を受信すると、次の制御信号を送信すること。
(ア)同期が中断されたとき、被呼局がIRSであった場合
(1)最後に正しく受信した通報が「群2」の場合は、「制御信号1」
(2)最後に正しく受信した通報が「群1」の場合は、「制御信号2」
(イ)同期が中断されたとき、被呼局がISSの場合は、「制御信号3」を送信して送受反転手順を実行すること。発呼局は送受反転手順の後、次の制御信号を送信すること。
(1)最後に正しく受信した通報が「群2」の場合は、「制御信号1」
(2)最後に正しく受信した通報が「群1」の場合は、「制御信号2」
ウ 発呼局は、再同期手順を実行中に「制御信号4」を受信した場合は「通信終了群」を送信すること。
エ 被呼局は、受信した識別群と記憶しておいた発呼局の識別信号と比較し、一致した場合は該当するチェックサム信号を送信すること。
オ 被呼局は、「通信終了群」を受信すると一の「制御信号1」を送信し、その後も再同期状態にあること。
カ 識別信号が4文字の場合においては、再同期中の発呼局は次の動作を行うこと。
(ア)「制御信号1」又は「制御信号2」を2回連続して受信した場合は、通報の送信を開始すること。
(イ)「制御信号3」を2回連続して受信した場合は、送受信反転手順を行うこと。
キ 識別信号が4文字の場合においては、被呼局は呼出し信号を受信した後、次の動作を行うこと。
(ア)同期が中断されたとき、被呼局がIRSであった場合は、次のいずれかを送信すること。
(1)最後に正しく受信した通報が「群2」の場合は、「制御信号1」
(2)最後に正しく受信した通報が「群1」の場合は、「制御信号2」
(イ)同期が中断されたとき、被呼局がISSであった場合は、「制御信号3」を送信すること。
ク 再同期が時間切れ手順の時間内に完了しない場合は、発呼局及び被呼局は待受け状態となり、引き続き再同期を行わないこと。







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