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平成18年度調査のポイント
観光したい、ゆっくり滞在したい希望は高まる!?
 本調査は、全国の4,500人を対象に、昨年度に国内旅行をどれくらい、どのように行ったかという実態と今後の希望について調査を行ったものである。昭和39年より、継続して実施している調査であり、国民の観光動向を40年以上のロングスパンで把握できる調査である。
 
 今回の調査結果の特徴としては、「低調な参加実態」「高まる参加希望」ということがあげられる。宿泊観光旅行への参加率は、49.2%、参加回数は1.08回であり、ともに前回調査を上回ったものの、その伸びは低調である。ここ10年のトレンドをみると減少傾向となっている。
 
 一方、参加希望は高まりを見せている。宿泊観光旅行への参加希望は、74.6%となっており、前回結果を上回りここ10年のトレンドも高い割合をキープしている。また今回調査では、希望する宿泊数が2.01泊と昭和57年以来の2泊を上回る結果となった。希望宿泊数は、前回調査から上昇に転じており、ゆっくり滞在することへの志向の高まりが期待される。
 
宿泊観光旅行への参加率(実態と希望)
 
宿泊数(実態と希望)
 
今後は参加増も見込める!?
 宿泊観光旅行への参加はこのまま低調な状態が続くのか。宿泊観光旅行をしなかった理由をみると、「時間的に余裕がない」「経済的余裕がない」「なんとなく」が3大理由となっており、その傾向はここ10年変化がない。時間的余裕がない、経済的余裕がないという点は、団塊世代の定年退職など今後はそれらに余裕のある層の増加が見込め、なんとなく旅行に行かなかった人たちは、きっかけ次第では参加につながる層ともいえる。つまりは、今後の宿泊観光旅行の需要増加は十分に期待できるのではないであろうか。
 
宿泊観光旅行をしなかった理由(複数回答)


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