1. 事業の趣旨
少子化が進展する中で、子育てしやすい環境づくりを進めるため、パスポートを架け橋として協賛企業が子育て応援サービスを提供するシステムを構築し、その利用を日常的に反復継続することにより、島根の未来を担う子供たちの健やかな成長を、行政・企業・地域等、県全体で応援していく「子育てをみんなで応援する島根づくリ」に向けて気運醸成を図る。
2. 事業の仕組み
(1)妊娠中の方、または18歳未満の子どもがいる家庭は、市町村の窓口で申請して、しまね子育て応援パスポート“Coccolo(こっころ)”の交付を受ける。
(2)趣旨に賛同し、事業に協賛しようとする企業・店舗等は、業種業態の特性を活かした独自の子育て応援サービスを設定して、県の協賛店登録を受け、店頭に協賛店であることを表示する。
■子育て応援サービスの例
・賞品・サービスの割引、ポイントアップ、景品のプレゼント
・商店街でのスタンプラリー
・子ども対象のイベント、職業体験、工場見学等
(3)子育て家庭等は、“Coccclo”を協賛店で提示すると、協賛店独自の子育て応援サービスを受けることができる。
(4)県と市町村は、“Coccolo”交付や協賛店登録のほか、事業全体のPRや協賛店の子育て応援サービスの内容等の周知を行う。
※"Coccolo”とは、イタリア語で「かわいい子ども」の意味。
3. 期待する事業効果
(1)子育て家庭にとって
○多様なサービス提供を受けることにより、子育て支援を実感し、子育てに対するモチベーションの高揚や安心感を得られる。
○親子のふれあいの時間や子どもの夢を育む体験の機会が得られる。
(2)企業にとって
○子育てを応援する企業として、イメージアップにつながる。
○子育て応援を継続することで、企業として社会性の発揮、地域貢献ができる。
○パスポートを活用した新たな経済活動の展開が期待できる。
(3)地域にとって
○行政・企業・住民等、地域を構成する全てに主体が協働することにより、地域ぐるみで子育てを応援する気運を醸成できる。
4. 事業の特徴
○行政・企業・子育て家庭が主体的に参画する協働事業。
○子育て家庭を幅広く捉え、妊娠中の方または18歳未満の子どもがいる家庭を対象としている。
○事業の主たる目的を、子育てを地域社会全体で応援する気運醸成におき(経済的負担の軽減ではない。)、心や身体、子供たちの夢を応援する幅広いサービスを想定している。
○島根県と県内全市町村の共同事業として実施。
5. 実施状況
○平成18年7月から事業開始
・パスポートの交付開始(7月3日)
・協賛店のサービス提供開始(7月8日)
○平成18年11月末の状況
・“Coccolo”の交付 約25,000枚 (対象世帯:約71,000世帯の35%)
・協賛店舗数 約1,300店舗
○関係者からの声
・協賛店舗 子ども連れ客が多くなった気がする、街の奮囲気が明るくなった 等
・子育て家庭 子育てを応援してもらってうれしい 等
6. 課題
・協賛店が地域偏在すること、地域の核となる店舗が協賛店になっていないこと
・パスポートの交付率を一層向上させること