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競艇沿革史

 事業名 組織運営と事業開発に関する調査研究
 団体名 日本財団(The Nippon Foundation


美禰市ほか一市二町競艇組合
 瀬戸内の西端、満珠(まんじゅ)、干珠(かんじゅ)の島を背景に、大いなる「しぶき」を上げて熱戦を繰りひろげる「下関ボート」において、昭和四十二年三月二十七日当競艇組合は、第一回のレースを開始したのである。(当日の売上金二七、八五三、八〇〇円)
 引続き、組合結成の将来発展を記念すべく桜花咲乱れる四月十三日、記念レースを開催し、選手ファンより万雷の拍手を送られたことは、いまだ記憶に新しい。
 では、組合がいかにして出来たか、その経緯を述べることとしよう。
 昭和四十年四月モーターボート競走会から「競艇場近隣市町は、財政的窮状を理由に競艇収益金の配分を一部受けられることが可能である」この情報をうけとった美禰市は「何がなんでも達成しなくてはナラヌ」と、早速県庁に走る。・・・
 昭和四十年五月二十四日、美禰市長は下関市長あて競艇場使用について申し入れした。ところが意に反し昭和四十年六月一日「市の事情により要望にそいかねる」と回答があった。
 このまま引下がることは出来ないと、意を新たにし、美禰市議会においてもなんとしても実現を計るべく強力な運動を起し、下関市議会に働きかけを行ないつつ一方では、この運動の盛上りと熱意を表するために「平和島ボート、浜名湖ボート、蒲郡ボート」へ先進地視察などを行なった。
 たまたま、これに歩調を合わせ萩市及び菊川町、豊浦町も下関市議会に足を運び働きかけをしていたのである。
 ここでいよいよ機も熟し、美禰市は下関市長及び市議会議長あてに、再び財政的窮状を訴え、陳情し、ついに昭和四十一年九月二十一日、同意を得ることとなった。
 昭和四十一年十月十四日「美禰市、萩市及び菊川町、豊浦町の二市二町が山口県庁地方課に集まり、競艇事業実施に関する協議を進め、早期実施について地方課長に要望したのである。昭和四十一年十一月五日「二市二町」は再び山口県地方課に集合し、一部組合設立に関する協議会を開き、地方課長のあっせんにより指定申請による組合設立の申し合わせについて協議決定し、覚書を約したのである。
 その内容は
一 昭和四十一年度は収益(純益金)の配分は平等とする。
二 昭和四十二年度以降の収益(純益金)の配分は、昭和四十一年度の実績その他を考慮して、改めて協議の上、決定する。
 昭和四十一年十二月十三日、自治省よりモーターボート競走施行指定を受け、同年十二月二十四日一部組合の設立許可となり、組合の名称は「美禰市ほか一市二町競艇組合」としたのである。
 その後、レースも回を重ねる毎に売上げも上昇の一途を辿り、昭和四十三年四月十八日一周年記念レースを華々しく開催し、下関市役所吹奏楽団の勇壮なマーチと共に、瀬戸内の海を圧したのである。
(当日の売上金 四〇、九八八、〇〇〇円)
 今後の事業発展を期している。
 次に組合内の紹介を簡単に申し上げる。
美禰(みね)市  人口三二、〇〇〇人
 山口県西部の日本海と瀬戸内海との中央山間都市であるが、豊富な無煙炭及び石灰石の地下資源を主産とした事業が発展し、中国縦貫自動車道も近く開設され、インターチェンジも出来ることにより将来を楽しみにしている。
萩(はぎ)市  人口五三、九〇〇人
 日本海に面し、風光明媚なる観光及び水産都市で、明治維新における中心人物多数を輩出したことは、歴史と共に余りに有名であり、又「夏みかん」の産地として知られている。
豊浦(とようら)市  人口二一、〇〇〇人
 玄海灘に面し、半農半漁を主体としているが、温泉郷で知られている川棚温泉は、観光地としても広く知られ、近隣都市より愛されている町である。
菊川(きくがわ)町  人口八、三〇〇人
 下関市に隣接し、ほとんどが農業人口であるが、通称「小日本」ともいい広大な耕地面積を有し、農産物は県下でも指折りの町として知られている。
 
美禰市ほか一市二町競艇組合・結成記念競走開会式の選手宣誓(昭和42.4.13)
 
山口県略図


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