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第三章 当面の問題と今後の尼崎競艇
 本競艇場の特徴としては大阪、神戸の大都市を控え、しかも南側は阪神電車がすぐそばを通り都市の真中に位置している。従ってファンの動員には都合が良くその七割近くは尼崎センタープール駅前から徒歩二分という好条件である。
(一)駐車場の問題
 自動車の処理には全くお手上げの状態である。現在五〇〇台収容の駐車場を始めとして一五〇台平均の収容の駐車場が七ヵ所あるが日曜日ともなれば全部満車となる。そのため路上駐車が目立ち町内からの苦情が耐えない。これが対策については現在警備員、ガードマン、学生アルバイトによる自動車整理、警察に依頼して駐車禁止区域の拡大を計っているが何と言っても駐車場の設置が急務であり少しずつの空地を借りての駐車場設置であれば間に合わない。抜本的駐車場の立体化或いは地下道化を進めなければならない現状である。
(二)地元周辺地区住民の問題
 自動車電車利用以外のファンはなるべく無料バスの利用を願っているがそれを利用しない徒歩のファンは大通りは自動車に占拠されているため住宅地のいたる路を通って一せいに帰りを急ぐため立小便をするとか、舟券をまき散らす、干し物をいたずらしたり盗んだり植木を折ったり玄関においてある物を盗むとか道路が悪い、側溝が悪い、自動車による事故をどうしてくれるとか苦情が多くこの処理を如何にするかについてはできるだけ部落に対して補償金を交付せず直接執行つまり道路舗装をするとか側溝をつけるとか又は周辺地区の清掃で処理していきたい考えである。
(三)施設問題
 懸案であったスタンドも舟券売場(払戻所を含めて六一二窓)も昭和四十三年八月をもって一応完成したのであるが当初二万五千人程を予想していたものが現在三万四千人のファンを集めた実績と最近の社会情勢から来る騒じょう対策として積極的な環境整備を計るため緑化スタンドの増設、耐寒設備などの計画を進めている。
(四)終わりに当って
 余暇の利用については昭和四十三年十一月に内閣の審議会でオートメーション化による労働時間の短縮で国民は余暇の利用が多くなりレジャーブームは益々高まりレジャーを楽しむ人が先行しそれを受け入れる観光地、娯楽施設、輸送機関は全く立ち遅れている現況と今後の余暇の利用については受け入れ側の速度を早めないと大変なことになると中間発表がなされていたが公営競技についてもその通りであり一日も早く施設の整備を計らなければならない。当尼崎競艇場もこれからやらねばならぬことが山積している。
 
第四章 その他
一 収益金及びその使途
(一)収益金
 昭和四十三年度は当初予算等において二十八億五、一〇〇万円の一般会計繰出金を見込んでいる。
(二)使途
 競艇存廃問題以後は特に教育施設に充当されているがその他に浸水対策、道路整備、市営住宅、公園整備、土地区画事業にあてている。
 
年度 単年度収益 一般会計繰出金 翌年度への繰越金
27 △120,219,641
28 △ 14,458,994
29 23,146,293 15,082,400 8,063,893
30 60,575,840 63,782,693 4,857,040
31 59,903,343 58,116,725 6,643,658
32 56,258,609 37,960,500 2,776,898
33 59,199,472 42,160,000 9,515,395
34 92,336,178 189,257,600 12,593,973
35 153,508,966 151,970,500 14,132,439
36 317,914,904 14,132,500 317,914,843
37 413,999,492 695,423,000 36,491,335
38 609,239,417 400,000,000 245,730,752
39 715,360,158 593,379,000 367,711,910
40 1,233,934,739 1,052,500,000 549,146,649
41 1,704,091,962 1,855,100,000 398,138,611
42 2,470,597,904 2,338,000,000 530,736,515
 
二 年度別売上・入場人員
 
年度 開催日数 売得金額 一日平均 一日平均
入場人員
27 90 610,782,000 6,786,466 3,225
28 174 1,116,009,500 6,413,848 2,168
29 127 736,460,600 5,798,902 2,026
30 116 681,265,100 5,872,975 2,369
31 116 637,563,300 5,496,235 1,952
32 116 696,000,900 6,000,000 1,956
33 115 720,690,900 6,266,877 2,190
34 115 904,054,700 7,861,345 2,518
35 115 1,226,926,800 10,668,929 3,404
36 115 1,956,888,000 17,016,417 4,536
37 116 2,597,123,600 22,583,683 5,210
38 116 3,529,898,200 30,430,151 5,671
39 116 4,660,931,600 40,180,445 7,099
40 116 6,550,850,500 56,472,841 8,430
41 116 9,339,324,800 80,511,420 10,179
42 116 13,248,370,500 114,210,090 12,934
 
三 歴代スタッフ
(一)市長
阪本勝 昭和26・4・25〜29・11・13
薄井一哉 昭和29・12・12〜41・12・11
篠田隆義 昭和41・12・12
(二)助役
高寄一市 昭和22・5・16〜26・5・15
神尾守次 昭和24・11・6〜28・11・5
薄井一哉 昭和26・5・17〜29・11・12
篠田隆義 昭和30・2・10〜37・4・9
淺野清 昭和37・4・20〜
田上稔 昭和38・2・25〜39・10・3
野草平十郎 昭和41・4・1
(三)局、部長(開催執行委員長)
玉井栄治郎 経済部長 昭和27・6・27〜30・4・10
宮脇伊左衛門 総務局長 昭和30・4・11〜30・9・11
玉井栄治郎 総務局長 昭和30・9・12〜31・7・31
野草平十郎 総務局長 昭和31・8・1〜37・4・19
中子観次 総務局長 昭和37・4・20〜38・3・31
中塚薫 総務局長 昭和38・4・1〜41・3・31
浅野清 助役事務取扱 昭和41・4・1〜41・9・9
近藤久市 総務局長 昭和41・9・10〜42・3・31
植村英一 財政局長 昭和42・4・1〜
(四)事業課長
松井唯一 昭和26・6・16〜28・10・9
(空位) 昭和28・10・9〜28・11・30
田中利治 昭和30・9・12〜33・2・18
沢田正雄 昭和33・2・19〜34・3・31
大島茂 昭和34・4・1〜35・5・27
村田亘 昭和35・5・28〜41・3・31
西谷盛一 昭和41・4・1〜42・3・31
森鉄夫 昭和42・4・1〜


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