III. 海辺の風景
自然に恵まれ風光明媚な房総の景色は、多くの画家の心を惹きつけました。例えば、鴨川市の波太(なぶと)海岸は「西の波切に東の波太」と呼ばれ、三重県の波切海岸とともに風景画家に好まれた写生地でした。大正から昭和にかけて、油彩画、水彩画、日本画、スケッチなどで房総各地の海辺の風景や漁村の風景が描写されております。これらの絵画資料は、少し前の時代ですがもう見ることが難しくなってしまったかつての漁村風景を回想させてくれます。また、現在と比較することができ、その面影を思い出させるものもあります。
少し前の時代(昭和57年)の漁村の原風景といえます。まだ、櫓漕ぎの船が見えます。
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漁村(1982)に描かれた風景とよく似た勝浦市浜行川港(平成17年)の景観です。
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昭和36年(1961)に描かれた作品で、黒潮ホテル付近からの風景と思われます。
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和船と海藻採りが描かれています。白浜町の根本海岸と思われ、明治初期の作品です。写真(平成17年)と比較すると関東大震災で隆起したと思われる岩場を除けば、現在もそのおもかげを残していることが見てとれます。
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