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第9回 海洋文学大賞 受賞作品集
―海洋文学賞部門、海の子ども文学賞部門―
 
 
第九回海洋文学大賞の募集と選考について
 第九回海洋文学大賞は、平成十六年八月十六日から平成十七年二月二十八日までの間、公募を行った。作品募集の周知は、関係記者クラブなど報道関係向けに発表を行ったほか、マスコミ各社の媒体、海事関係団体の会報、文学館、文芸関係の教育機関等に応募要綱を周知するとともに、主な図書館や博物館などの文化施設及び運輸関係施設で募集ポスターの掲示を行ったり、海のイベント会場でチラシの配布を行う一方、インターネットを利用して広く応募を呼びかけた。
 応募作品は、総数四百四十点で、その内訳は、海洋文学賞部門二百二十六点、海の子ども文学賞部門二百十四点であった。
 応募者は、日本全国はもとより、インドネシア、アメリカ、オーストラリア、イタリア、ブラジル、フランス、チェコ共和国、タイなどの在住日本人からの応募もあった。また、応募者の年齢の幅も広く、最年少は海の子ども文学賞部門の十歳から、最高齢は海洋文学賞部門の八十六歳の方だった。
 締め切り後、二部門の応募作品について、ただちに粗読み選考をすすめ、引き続いて予備選考委員会(海洋文学賞部門は四月十九日、海の子ども文学賞部門は四月二十一日に開催)において、それぞれ候補作品を決定、本選考委員会に送付し、選考をお願いした。
 本選考委員会は、海洋文学賞部門は五月十二日に、十川信介(選考委員長)、北方謙三、半藤一利、鈴木光司の各選考委員により、また、海の子ども文学賞部門は五月二十四日、十川信介(同)、木暮正夫、上笙一郎、木村龍治の各選考委員によりそれぞれ開催し、海洋文学賞部門、海の子ども文学賞部門の両部門でそれぞれ大賞一点及び佳作二点を決定した。
 また、海洋文学のジャンル(小説・ノンフィクションの分野)における著作活動において顕著な活躍をされている作家を顕彰することにより、一般国民に対して海や船への興味を喚起することを目的とする海洋文学大賞特別賞については、三月下旬から四月下旬にかけて出版社、新聞社等で文芸関係に携わる方がたを中心に候補作家の推薦をお願いし、その結果をもとに、五月十二日に十川信介(同)、北方謙三、半藤一利、鈴木光司の各選考委員により、選考委員会を開催し、受賞者を決定した。
 報道機関等への発表は、五月三十日に行った。
 なお、大賞及び特別賞の贈賞式は、七月二十二日に船の科学館(東京都品川区)において受賞者ならびに関係各位を招いて開催。
 
第九回海洋文学大賞の入賞作品
【海洋文学賞部門】
大賞 『なんてーの紳士たち』(ノンフィクション)赤池孝之(東京都)
佳作 『人魚のいた夏』(小説)宇神幸男(愛媛県)
佳作 『閉じる島』(小説)清原つる代(沖縄県)
【海の子ども文学賞部門】
大賞 『ウミガメのくる浜辺』とうやあや(徳島県)
佳作 『ちいさなうみ』中崎千枝(東京都)
佳作 『げん爺の白い帆船』季巳明代(鹿児島県)
 
第九回海洋文学大賞特別賞
作家 内藤初穂


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