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わたしたちの航海日記
 帆船が酒田にやって来て、一般の人を対象に信じ難い安い費用でセイル・トレーニングを行なうと言う。まさに大衆にとって憧れの最たる企画が突如現れました。
 帆船と言うからには、全帆を駆使して強力な風を豪快に疾走するものと期待したが残念ながら二日間共凪のおだやかな海で、それは叶わなかったものの、それでも精一杯の帆走を飛島沖でやってくれました。もっとも、強烈な風が吹いて、全ての帆を上げてのカッコいい帆走体験ができたとしても、波は高くうねり、船が地獄の乱高下する中でクルーやボランティアスタッフの人達に半ば脅されながらマスト登りを強要されたとしたら恐らくそれらは相殺勘定にはならないと思う。又セイル・トレーニングと言う未知の世界に対するさまざまな不安が予期せぬ成果となって表れました。それは「知らずくのうちに協調性をチャレンジ精神が芽ばえ自分さえ気づかなかった新しい自分との遭遇」と言う「あこがれ」のキャッチフレーズがすぐ理解出来た事とそのものでありたいと思う気持ちです。
 絶好の日和り大海原の中、甲板でのワイルド感あふれる食事に言葉を失いマスト登り、ヤード渡りには、足と共に心も思い切りふるえました。帰ってきてすぐ、起きていても、寝ていても、不思議なことに船上の揺れと覚しき心地いいゆらゆら感に見舞われしばし酔い疲れました。心残りの現れでしょうか。大自然を反として順応され、俗世界の我々を厳しい自然との対話に導いてくださったクルーとボランティアスタッフの皆さんの優しさに感謝し、増々のご活躍とお幸せが得られますようにエールを送らせて頂きます。ありがとうございました。
 
テキストを見て説明を受ける
 
 
バウスプリット巡り
 
「『あこがれ』の船内だよ。」
 
「思い出のあこがれ」
 平成17年7月2日晴天(晴れ男大当たり)風なし(ある程度風があった方が良い条件とか)、セイルシップ“あこがれ”に乗船、永年の一度は帆船に乗船したい望みが68才にして今かなった。これから始まる制約された船上生活、皆んな初顔合わせの記念撮影いよいよ笑顔一杯の船出ドラがなりスタンバイ!安全航海を祈りながら1日目のマスト登りは10才〜80才の全員参加皆んなで登れば怖くないと思いながら緊張の連続。一生懸命に縄バシゴにチャレンジ見事に到着成功。ほっとする。2日目も快晴に恵まれ、朝食前のデッキ磨き展帆、畳帆、スピカ全員での食事当番等々下船時には全員での大掃除等やるものが初体験ばかりでした。楽しかった2日間を無事過ごすことが出来まして、一生の思い出になることでしょう。
 クルーの皆さんお世話になり有難うございました。またチャンスがあったら再会しましょう。


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