「海の汚れ(よごれ)や地球温暖化(ちきゅうおんだんか)」と「私たちの暮らし(くらし)」との関係
魚介類(ぎょかいるい)は日本人の大切なタンパク源(げん)
海の汚染(おせん)で世界の漁獲量(ぎょかくりょう)が減ることは水産物(すいさんぶつ)をたくさん食べる日本人にとっては、重大(じゅうだい)な問題です。また、温暖化(おんだんか)が進むと水温が変化し、サケの漁場(ぎょじょう)は現在の位置より北上(ほくじょう)すると言われており、サケの漁獲量(ぎょかくりょう)が減る可能性(かのうせい)があります。
サケの漁獲量(ぎょかくりょう)が減ると、日本人はサケが好きなのに、食べられなくなる? |
水俣病(みなまたびょう)は水銀(すいぎん)に汚染(おせん)された魚を食べたことが原因
以前、熊本県水俣湾(みなまたわん)では水俣病(みなまたびょう)という公害病(こうがいびょう)が発生し、多くの人たちが苦しい思いをしました。身体(からだ)に有害な有機水銀(ゆうきすいぎん)を含む(ふくむ)工場廃水(はいすい)が流れこんだ水俣湾で獲れた(とれた)魚介類を食べたことが原因です。川や海の汚染(おせん)で動物や魚が死ぬだけではなく、私たちの健康にも悪い影響(えいきょう)を与えます。
砂浜がなくなると、自然のろ過機能(ろかきのう)が低下(ていか)
日本の工業地帯は港に隣接(りんせつ)しているため、温暖化(おんだんか)の影響(えいきょう)で海面が上昇(じょうしょう)すると水没(すいぼつ)して、工場が正常に機能(きのう)できなくなります。また、砂浜は海水をろ過(ろか)する働きを持っていますが、砂浜が少なくなれば、その働きが弱まり、海水の汚れ(よごれ)はますますひどくなっていきます。
海面が1m上昇(じょうしょう)すると、大阪西北部から堺市(さかいし)の海岸線は水没(すいぼつ)する。
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貴重(きちょう)な生物が絶滅(ぜつめつ)してしまうことも
アオウミガメやイトウ、カブトガニなど、絶滅(ぜつめつ)の危機(きき)にある生物がたくさんいます。主な原因はそれらのすみかである砂浜や干潟(ひがた)の減少(げんしょう)、海や河川(かせん)の汚染(おせん)です。さらに海水温や気温が上がれば、死んでしまう生物や、逆に熱帯(ねったい)にしかいない害虫(がいちゅう)が増えたり、現在のバランスが壊される(こわされる)危険(きけん)があります。
アオウミガメ(海遊館)
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