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どの子にも、ナマの舞台の感動を!
人形劇巡回公演プロジェクト
そっくりのくりのき班
 昨年を振り返ってみると、大きな怪我や病気をすることもなく、スケジュールも順調にこなして、園での芝居の評判も上々。大きな問題の無かったことはなによりでした。
 
 
 特に沖縄公演では子ども達の反応がどの園も非常に良く、「乳児も最後までよく見ていました」と言う先生の反応もたくさんありました。
 こういった子ども達の反応がこの沖縄だけにとどまることなく今年も続くように、3人で頑張っていきたいと思います。
《千葉順》
 
イソップものがたり班
 お人形さんにだって心があるんだよ」ある公演中に客席の女の子が言った言葉です。
 それは、すぐそばに座っていたお友達に向けられたものだと思うのですが、それを聞いた瞬間、微笑ましい気持ちと同時にふと疑問が湧いてきました。
 
 
 自分が手にしたこの人形は、果たして心があるのだろうか、と。時折、園の先生に、「子ども達がお芝居と一体になって楽しんでいました」という感想を頂くことがあるのですが、そのような時は、演じている私達もとても楽しく、良い芝居が出来たという感触があります。
 芝居と私達と子ども達との一体惑は、互いが同じ空間のなかで呼吸し、舞台の雰囲気に直に触れているが故に生じ得るのではないでしょうか。子ども達がお話しに真剣に聞き入っている息遣いや明るい笑い声、人形にさわる際に見せる不思議そうな、なおかつ嬉しそうな表情に接する都度、「ナマの感動」に関わる事のできる喜びを感じています
 明日はもっと良い芝居、心の入った人形で、子ども達に会えるよう、班のメンバーと助け合いながら研鑽してゆきたいと思っています。
《楢崎数馬》
 
おだんごぱん班
 5月の連休明けから今までやってきましたが、一学期当初から、子ども達はとても集中して観てくれていました。
 私達も、そんな子ども達のために頑張って演じ、いろいろなことを子ども達に伝えてきたつもりです。
 
 
 園を訪れたときや園をあとにするときに目の当たりにする、子ども達のキラキラした目を見るたびに、嬉しさとともに「頑張らなくちゃ!」という気持ちになります
 子ども達の笑顔が私達のエネルギーです。もっとたくさんの子ども達に人形劇を通して、いろいろなことを伝えていけたらなぁと、思います。
 最近、様々な事件が起こっていますが、こんな世の中にあって、優しくて素直で、豊かな心を持った子ども達が将来も変わることなく、素敵な大人になってもらうために、よりよいものを観せていきたいと思っています。
 これからも私達は頑張り続けます。
《岡部千絵》
 
子ねこのロロ班
 終演後、よく子どもたちとこんな会話をします。
「さっきお姉さんがしゃべっとったやろ?」
「違うよ、ねこがしゃべっとったんよ」
 子ねこのロロは、出遣いの人形劇。私達が動かし、しゃべっているのは一目瞭然です。それでも子どもたちは、人形だけを見ているんだと改めて感じる瞬間です。
 
 
 人形の動きのほんのわずかな違いで、反応があることもないこともある、振り返れば毎日発見の連続です。
 ねえ、みんなには草の匂いがわかった?風の声が聞こえた?月の光が見えた?ロロのお話の中では、子どもたちにも2人のロロと一緒に風や光を感じ、寂しさや嬉しさを共有してもらえたら素敵だなと思います。
 一ヶ所でもいい、観てくれた子どもたちみんなが共感できる場面のある舞台にしていきたいと思います。
《小倉宏美》
 
わらって!リッキ班
 「片方のお耳がたれたウサギの男の子、仲間はたれ耳だって笑うけど・・・。気にすることなんかないさ、きみはきみなんだもん」わらってリッキの最後に、お話しウサギがラップ調で歌います。
 
 
 私たちは、昨年の10月から九州地方の鹿児島、大分県を中心に巡回公演して来ました。新作なので子どもたちからどのような反応があるのかとても不安でしたが、小さな乳児も泣かないで最後までよく観てくれました。
 今年も片方のお耳がたれたウサギの男の子“リッキ”が全国をとびまわります。
「ひとり、ひとり、ちがっていてもいいんだよ!」
 リッキは明るく元気なウサギの男の子です。
《下村あきら》


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