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第10規則−港湾施設の要件
1. 港湾施設は、ISPSコード第B部で示した指針を考慮して、この章及びISPSコード第A部の関係要件に適合しなければならない。
2. その領域においてこの規則が適用される一又は二以上の港湾施設を有する締約政府は、次のことを確保しなければならない。
1. 港湾施設の保安評価が、ISPSコード第A部の規定に従って、実施され、見直され、かつ承認されること、及び
2. 港湾施設保安計画が、ISPSコード第A部の規定に従って、作成され、見直され、承認され、かつ実施されること
3. 締約政府は、保安宣言の提出を要求される場合を含めて、様々な保安レベルに応じて港湾施設保安計画において定めることが要求される措置を定め、通知すること。
第11規則−代替保安措置
1. SOLAS条約第11章及びISPSコード第A部を実施する場合、締約政府は、その領域内に存在する港湾施設の間の特定航路の短国際航路に関する代替保安措置について、他の締約政府と書面による二者間協定又は多数者間協定を締結することができる。
2. あらゆる代替保安措置は、協定の対象となっていない他の船舶又は港湾施設の保安レベルを危うくさせてはならない。
3. 当該協定の対象となっている船舶は、協定の対象となっていないあらゆる船舶と船舶の間の作業を行ってはならない。
4. 当該協定は、得られた経験若しくは特定の状況におけるすべての変更又は船舶、港湾施設若しくは協定の対象となっている航路の保安について評価された脅威を考慮して、定期的に見直されなければならない
第12規則−同等保安措置
 主管庁は、自国を旗国とする特定の船舶又は船団に対して、この章又はISPSコード第A部に記述されるものと同等なその他の保安措置の実施を、当該保安措置が少なくともこの章又はISPSコード第A部に記述されるものと同様に効果的であることを条件として認めることができる。当該保安措置を認めた主管庁は、その詳細を機関に通知しなければならない。
第13規則−情報の通知
1. 締約政府は、2004年7月1日までに、次の事項を機関に通知し、会社及び船舶が情報を利用できるようにするとともに、
1. 船舶及び港湾施設の保安に責任を有する締約政府の国家機関の名称及び連絡先の詳細
2. 締約政府の領域内であって、承認された港湾施設保安計画により担保される港湾施設の範囲
3. 第6規則第2.1項に基づく船舶から陸上への保安警報を常に受信し、当該警報に対応できるよう指定されたものの名称及び連絡先の詳細
4. 監督及び適合措置を実施した締約政府から第9規則第3.1項に基づく通知を常に受信し、当該通報に対応できるよう指定された者の名称及び連絡際の詳細、及び
5. 第7規則第2項に基づき常に船舶に対して助言又は援助を提供し、船舶があらゆる保安関連事項を報告することができるよう指定された者の名称及び連絡先の詳細
 その後、関連する変更が生じた場合は、当該情報を更新しなければならない。機関は、締約政府の職員の情報として、他の締約政府に当該事項を回章しなければならない。
2. 締約政府は、2004年7月1日までに、代行機関として活動することを承認したすべての認定保安機関の名称及び連絡先の詳細を、当該機関に委託した責任範囲及び条件の詳細とともに、機関に通知しなければならない。当該情報は、その後関連する変更が生じた場合は、更新されなければならない。機関は、締約政府の職員の情報として、他の締約政府に当該事項を回章しなければならない。
3. 締約政府は、2004年7月1日までに、承認された港湾施設保安計画により担保される港湾施設の範囲及び承認の日付とともに、その領域内に位置する港湾施設について承認された港湾施設保安計画を示す一覧表を機関に通知し、その後、次の変更のいずれかが発生した場合は、その旨を通知しなければならない。
1. 承認された港湾施設保安計画により担保される港湾施設の範囲が変更される又は変更された場合。この場合、通知される情報には、計画により担保される港湾施設に関する範囲の変更の内容及び当該施設の範囲で変更される又は変更された日付が示されなければならない。
2. 既に機関に提出された一覧表に含まれている承認された港湾施設保安計画が、撤回された場合。この場合、通知される情報には、撤回が効力を生じる日付又は撤回された日付が示されなければならない。このような場合、できる限り速やかに、機関に通知しなければならない。
3. 承認された港湾施設保安計画の一覧表に追加される場合。この場合、通知される情報には、計画により担保される港湾施設の範囲及び承認された日が示されなければならない。
4. 締約政府は、2004年7月1日以後、5年毎に、その領域内に位置する港湾施設に拘わるすべての港湾施設保安計画の一覧、並びにこれらの承認された港湾施設保安計画におり担保される港湾施設の範囲及び承認の日付(及びその後のあらゆる変更を承認した日付)の見直し及び更新を行い、機関に通知しなければならない。これにより、これまでの5年間に第3項に基づき機関に通知されたすべての情報を見直し、更新する。
5. 締約政府は、第11規則に基づく協定が締結されたという情報を機関に通知しなければならない。当該通知される情報には、次を含む。
1. 協定を締結した締約国の名称
2. 協定により担保される港湾施設及び固定された航路
3. 協定の見直し周期
4. 協定の発効日及び
5. 他の締約政府と行ったあらゆる協議に関する情報
6. 第12規則に基づき、自国を旗国とする船舶又は自国の領域内に位置する港湾施設に関して同等保安措置を認めた締約政府は、その詳細を機関に通知しなければならない。
7. 機関は、第3項に基づき通知された情報を他の締約帰還の要請に応じて利用出来るようにしなければならない。
 参考までに、ISPSコードを構成する第A部及び第B部の内容は下記の通りです。
 
1. 第A部(Part A)
 現在改定されている、1974年の改正された海上における人命の安全のための国際条約付属書第11-2章の規定に関連した強制要件
1. 一般(General)
・序章(Introduction)
・目的(Objectives)
・機能要件(Functional requirements)
2. 定義(Definition)
3. 適用(Application)
4. 締約政府の責任(Responsibilities of Contracting Governments)
5. 保安宣言(Declaration of Security)
6. 会社の義務(Obligation of the Company)
7. 船舶の保安(Ship Security)
8. 船舶保安評価(Ship security assessment)
・保安評価(Security assessment)
・現場保安検査(On-scene security survey)
9. 船舶保安計画(Ship security plan)
10. 記録簿(Records)
11. 会社保安職員(Company security officer)
12. 船舶保安職員(Ship security officer)
13. 船舶の保安の訓練、操練及び演習(Training, drills and exercises on ship security)
14. 港湾施設の保安(Port facility security)
15. 港湾施設保安評価(Port facility security assessment)
16. 港湾施設保安計画(Port facility security plan)
17. 港湾施設保安職員(Port facility security officer)
18. 港湾施設の保安の訓練、操練及び演習(Training, drills and exercises on port security)
19. 船舶の検証及び証明(Verification and certificate for ships)
・(Verification)
・証書の発給又は裏書(Issue or endorsement of Certificate)
・証書の有効期限及び効力(Duration and validity of Certificate)
・仮証書(Interim certificate)
第A部の付録
・国際船舶保安証書の様式
・仮国際船舶保安証書の様式


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