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はじめに
 清水海洋少年団は昭和26年7月20日、後藤磯吉氏により結成されました。結成以来50年を越す、日本で一番長い歴史をもつ海洋少年団です。
 初代団長の後藤磯吉氏から村上芳雄氏(故人)、渡部正雄氏(故人)、そして杉山四郎へと引き継がれ、育てられて参りました。
 後援会も設立されました。7代目鈴木与平氏(故人)を初代会長にお願いし、その後、杉山公一氏に引き継がれました。
 “海に学び海に鍛える”を合い言葉に活動する清水海洋少年団は、こうした方々のご支援を軸にして支えられて参りました。
 この間、昭和39年及び平成13年には、全国大会を開催しました。
 昭和39年には海上保安庁長官を、平成13年には高円宮同妃両殿下をお迎えしての開催でした。
 団歴50年を超え、今、新たな50年へ。団歴100年へ向けて歩みはじめました。
 団勢の最も盛んだったのは、昭和40年を挟んだ5、6年間で、総勢100名を超えていました。
 団員数は、その後減少の一途をたどり、昭和55年頃からの数年間は悲惨な姿でした。試行錯誤を繰り返して、団員が増加に転じたのは年号が平成に変わった頃からです。ここ数年、総勢40名から50名です。
 
 以上の様な推移のなかで平成17年度団員拡充モデル事業に取り組みました結果が表れるのは来年度以降であっても、期待している方向に進展するよう望んでやみません。そして、本報告書が、今後の海洋少年団活動の参考になれば幸いです。
 本事業の実施にあたり、ご支援いただいた、日本財団を元とする関係各位に厚く御礼申し上げます。
 
平成18年3月
社団法人 日本海洋少年団連盟
清水海洋少年団
 
I 事業の概要
1. 期間 平成17年4月1日から平成18年3月1日まで
 
2. 実証団 清水海洋少年団
 
3. 静岡市概要 人口・世帯・小学校数
清水区 232,305人 86,751世帯 26校
葵区 261,939人 101,388世帯 41校
駿河区 207,572人 83,367世帯 18校
合計 701,816人 271,506世帯 85校
 
4. 実施目的
(1)海洋少年団が核となって、地域の小中学生及びその家族と共に、海洋活動や自然体験活動を行い、団員の拡充を目指す。あわせて海事思想の普及に寄与する。
 
(2)参加者を対象にしたアンケート調査、部外有識者をも含んだ海洋少年団活動活性化検討委員会、海洋少年団以外の少年団体との活性化会議などを通じて、地域特性に適応した団活動の在り方を検証する。あわせて青少年の健全育成に貢献する。
 
5. 事業内容
(1)海事思想の普及活動
 海に学び海に鍛える海洋少年団活動を、地域の人達に広くPRすることにより、団体・集団活動を通じて、心身ともにバランスのとれた人づくりを目指す姿を理解させ、団員の拡充に繋げる。
 
(1)海洋少年団入団説明会・1日体験入団
・カヌー教室
・カッター教室
・モーターボート体験乗船
・手旗信号・ロープワーク教室
・テント設営体験
・アンケート調査
・入団案内・入団受付
 
(2)海の子フェスティバル
・海岸清掃
・カヌー教室
・ローボート教室
・手旗信号・ロープワーク教室
・アンケート調査
・入団案内・入団受付
 
(3)海洋自然サマーキャンプ
・フェリーに乗って西伊豆へ
・松崎の海でカヌー体験・・・洞窟めぐり
・海水浴、バーベキュー、キャンプファイヤー
魚釣り
・松崎海洋クラブ(B&G)との交流会
・野営体験
・手旗信号・ロープワーク教室
・松崎街並散策
・海岸清掃
 
(2)地域特性に適応した団活動の在り方の検証
 海洋少年団関係者のみならず、他の少年団体をも交えて、これからの少年団体活動の在り方、団員拡充へのPRなどについて検討する。また、アンケート調査を実施し、今後の活動活性化に活かす。
(1)活性化会議の開催
(2)アンケート調査の実施
(3)広報資料の作成
・ポスター
・リーフレット、チラシ
(4)広報活動の実施
・地元新聞への掲載
・タウン誌への掲載
・地元FM放送での呼びかけ
・関係官庁・施設でのポスター掲載、チラシ配布
(5)海洋少年団活動活性化検討委員会の開催
(6)事業実施実行委員会の開催
(7)事業報告書の作成
 
II イベントの概要
II イベントの概要 その1
1. 事業名 清水海洋少年団入団説明会・1日体験入団
2. 期日 平成17年6月19日(日)
3. 場所 静岡市立清水三保海の家
4. 参加者 41名
5. 目的 入団適齢者に日頃の海洋少年団活動を体験させると共に、その家族には、“海に学び海に鍛える”を合い言葉に心身ともにバランスのとれた人づくりを目指す姿を理解させ、団活動をPRすることにより、団員の拡充に繋げる。
6. 内容 会場前の海岸に、テント3張りを設営し、受付・展示・説明班を配置した。海辺には、カッター1艇・カヌー10艇・モーターボート1艇・ローボート3艇を用意した。
 参加者は、自己紹介の後、着替えを済ませて、海に出た。昼食は、海岸で思いおもいに団員達と一緒に楽しんだ。
 午後からは、子供達には手旗信号・ロープワーク教室を、父兄には、清水団の説明・入団案内を行った。
 最後に、全員で舟艇の陸揚げ、テント撤収をした後、アンケート調査を行った。
7. 評価 当日は天候に恵まれ、風速1〜2メートル、汗ばむほどの暑さだった。
 この日の為へのPRには力を入れた。地方新聞、タウン誌、FM放送などのマスメディアも活用した。
 参加者は、新聞を見た・学校で知った・友達の父兄から聞いた等さまざまであった。
 海では、初めての体験に少し戸惑う子供もいたが、程なく馴染だ。初め乗艇を嫌がった子が1人いたが、この子にはモーターボートに乗せて楽しませたら、その後、ローボート・カヌーに挑戦していた。
 この日の参加者は、基本的に「良ければ入団しよう」という姿勢であったので、団の説明・入団案内には熱が入った。
 結果として、当日入団を決めたのは4名であったが、この行事のためのPRが地域市民に与えた効果は大きく、海洋少年団活動への認識を深めた。
 
平成17年度団員募集要項
清水海洋少年団
募集年齢 小学1年〜小学6年 男女
募集期間 6月1日〜6月30日
募集人数 20名
受付場所:清水総合運動場体育館2階 清水海洋少年団事務所
電話・FAX 0543-35-3331
:入団説明会々場(6月19日 市営清水三保海の家)
 
清水海洋少年団入団説明会
実施要綱
名称 平成17年度 清水海洋少年団入団説明会
目的 「海に学び、海に鍛える」海洋少年団活動を紹介して、活動の活性化を図り、青少年健全育成に寄与する。
期日 平成17年6月19日(日) 午前10時30分より午後3時30分まで
場所 市営清水三保海の家
内容 ロープワーク・手旗信号の実技、カヌー・カッターの体験乗船活動紹介、入団受付
主催 清水海洋少年団


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