日本財団 図書館


(3)機器の配置例
 機器の配置について機器の区画配置、一般的配置要件、規則上での機器の配置要件等について述べたが、ここで実際の配置例を示す。
 この配置例には、船主或いは運用者の要求で追加装備されるものについても掲載している。
 実際に配置を検討する際は、このような配置図を作成し、船主あるいは運用者と打ち合わせを行い、配置の決定をすることが必要である。
 ここに、表3・5及び表3・6の機器構成の場合の配置例(1)及び(2)を図3・9及び図3・10に示す。本船は、大型の外航貨物船で、A1〜A3水域を航行する条約船である。
 図3・11は沿海区域(A1〜A2水域)を航行区域とする総トン数499トン型貨物船のGMDSS機器配置例を示したものである。本船の機器構成を下記(a)に示す。
(a)機器の配置例(3)(図3・11)
 機器構成は次のとおりである。
○VHF無線設備 1式
・無線電話
・DSC
・DSC聴守装置
○船舶電話(MF無線電話の代替) 1台
○ナブテックス受信機 1台
○EPIRB 1台
○持運び式双方向無線電話装置 2台
○レーダー・トランスポンダー 1台
 
表3・6 機器の配置例(1)(図3・9参照)
 本船では、操舵室内に開放の無線区画を設け、機器構成と配置を次のとおりとしている。
機器名称 台数 装備場所 備考
MF/HF無線設備
(MF/HF DSC聴守装置)
1 ナビーゲションロッカー 同設備用遠隔制御器を無線区画に装備
VHF無線設備
(無線電話、DSC)
2 操舵室後部
VHF DSC聴守装置 1 操舵室後部
インマルサットB又はF
(ファックスを含む)
1 無線区画 (任意装備)
インマルサットC
(EGCを兼用)
1 無線区画
ナブテックス受信機 1 海図区画
レーダー・トランスポンダー 2 操舵室両舷
EPIRB 1
持運び式双方向無線電話装置 3 無線区画
 
表3・7 機器の配置例(2)(図3・10参照
 本船では、操舵室内に半閉鎖の無線区画及び開放の海図区画に通信スペースを設け、機器構成と配置を次のとおりとしている。
機器名称 台数 装備場所 備考
MF/HF無線設備
(MF/HF DSC聴守装置)
1 無線区画 同設備用遠隔制御器を通信区画に装備
VHF無線設備
(無線電話、DSC)
(内1台にはガード受信機を装備)
2 無線区画 遠隔制御器1台を通信スペースに装備
VHF DSC聴守装置 1 無線区画
インマルサットB又はF
(ファックスを含む)
1 無線区画 (任意装備)
着信ブザーを通信スペースに装備
インマルサットC
(EGCを兼用)
1 通信スペース
ナブテックス受信機 1 通信スペース
レーダー・トランスポンダー 2 操舵室両舷
EPIRB 1
持運び式双方向無線電話装置 3 通信スペース
 
図3・9 (1/2)操舵室のGMDSS機器の配置例(1)
(拡大画面:90KB)
 
図3・9 (2/2)無線区画内のGMDSS機器の配置例(1)
(拡大画面:70KB)







日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION