| 8・6 被照面に平行な有限直線光源による直射照度    上図において 直線ABの光源のAP方向の光度=Ba=I〔cd〕 B:輝度〔sb〕 a:直線光源の長さ〔m〕  また下図(a)、(b)、(c)のようにそれぞれA点、C点から被照面に下した垂線上にない場合の照度を求める法は下記による。   (a) Ep=Ecosβ   (b) Ep=EBC+EAC   (c) Ep=EBC-EAC   〔例題〕    上図において、長さL〔cm〕、直径D〔cm〕の蛍光ランプを水平に取りつけたとき、管の中央からL/2〔cm〕下の点Pの水平面照度がE'〔  x〕であった。全光束は何〔  m〕か。ただし反射板が無く、かつ発光面が完全拡散性であると仮定する。〔解〕 8・6の式から  である。ただしIはAP方向の光度である。故にBB'によるP点の照度  、 これを代入すれば  直線光源BB'の全光束をF、直線に鉛直方向の光線をI90°とすれば F=π2I90°  ところが、IはABのAP方向の光度であるから、BB'のAP方向の光度は2Iとなる。 故にI90°=2Iの関係から  室内の全般照明の平均照度とランプ光束との関係は光束法の式で表される。この場合照明分布は一様であることが望ましいので灯具数が多い場合がよい。 (1)平均水平照度 N:ランプ数、U:照明率、F:ランプ1個の全光束〔  m〕M:保守率、A:室の面積〔m2〕  同一ランプを使用するものとする。  又は、F.U.N=E.A.D D:減光補償率 保守率Mは  照明施設のある時期が経っての照度を初期照度で割った値である。 減光補償率Dは  電灯の光度は使用するに従って次第に低下し、灯器の効率もほこり等の付着で低下する。  従って設計に際して最悪状態でも所要の照度を確保するためにあらかじめ光束を増加しておくための係数である。 参考:1. 照明率Uは各社の製品カタログ記載事項による。 2. 光源の光束は次による。   Fの値(白色蛍光ランプの場合) 
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| 容量〔W〕 | 全光束〔  m〕 |  
| 40 | 3,000 |  
| 20 | 1,140 |  
| 15 | 730 |  
| 10 | 480 |  
| 8 | 410 |  |    Mの値 
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| 装備場所 | 蛍光灯 | 白熱灯 |  
| 居住区、暴露甲板 | 0.77 | 0.83 |  
| 機関室、缶室、補機室 | 0.66 | 0.77 |  
| 調理室 | 0.58 | 0.66 |  |    (2)ランプ1個あたりの光束   Dの値 
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| 灯具 | 直接照明 | 間接照明 |  
| 白熱電灯 | 1.2〜1.5 | 1.5〜2.0 |  
| 蛍光ランプ | 1.3〜1.7 | 1.8〜2.5 |  |    Uの値 
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| 直接照明 | 間接照明 |  
| 0.7〜0.8 | 0.2〜0.4 |  |    (3)灯具の高さと間隔との関係  光源の配置は、照度の均斉度によって定まるが、概要次の関係から求めることができる。   (a)天井が高い場合の照明器具  作業面から天井までの高さの1/5〜1/3ほど天井からつり下げる。 (b)天井が低い場合の照明器具  天井にじかづけ器具とする。 (c)光源相互の間隔 s≦1.5H (d)壁ぎわの光源の壁からの距離 壁ぎわを使わないとき So≦S/2 壁ぎわを使うとき So≦S/3    室の大きさが普通の矩形で天井の高さが2〜3〔m〕のとき、必要とする平均照度の目安を得るには何〔W〕の灯器を用いたかを実績船について調査計測しておけば目安としてこれを求めることができる。  次にその一例を示す。   照度に対するW/m2(蛍光灯の場合) 
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| 所要照度〔  x〕 | 単位床面積あたりのワット数〔W〕 |  
| 埋込形器具 | グローブ付器具 | グローブなし器具 |  
| 50 | 2.5 | 2.2 | 2.0 |  
| 100 | 5.0 | 4.5 | 4.0 |  
| 150 | 7.0 | 6.5 | 6.0 |  
| 200 | 9.5 | 9.0 | 8.0 |  
| 250 | 12.0 | 11.0 | 9.5 |  
| 300 | 14.5 | 13.5 | 11.5 |  |  |