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4. 基調講演
4-2 「埼玉県の教育改革をいかに推進するか」レジュメ
埼玉県の教育改革をいかに推進するか
―人間力・文化指導力・親学力を核とする「現場からの教育改革」を―
高橋史朗
1. 今、なぜ親学・脳科学教育なのか
 
(1)子供の変化
 
(1)広汎性発達障害が原因とされる少年凶悪事件
(2)ネット上で予告
(3)「子供の眠りが危ない」――「眠りを奪われた子供達」→「生体リズム」の乱れ
(4)食生活の乱れ「その食事ではキレる子になる」
(5)「ゲーム脳」「セロトニン欠乏症」「慢性疲労症候群」
(6)佐世保事件・・・「育む」=愛着(羽含む)
 
(2)親の変化
 
(1)厚生労働省・内閣府アンケート
(2)日本人の価値観・世界ランキング
(3)岩村暢子「変わる家族・変わる食卓」「<代家族>の誕生」
(4)雑巾、給食費を払っているのに、何故「いただきます」「ごちそうさま」を強制するのか
(5)「三歳児神話」をめぐって
 
(3)臨界期、愛着障害、時実利彦、岡本道雄、アクセルとブレーキ、HQ、PQを育む8ポイント
 
2. 「親学の拠点」づくり
 
(1)「しっかり抱いて〜」「三つ子の魂百までも」
(2)守破離
(3)幼形成熟
(4)保育所・幼稚園・学校を「親学の拠点」に!
(5)脳科学に基づく親学
(6)「親学アドバイザー」(PHP提言)→PHP、日本財団との連携
 
3. 脳科学教育の現状と課題
 
(1)「脳科学と教育」研究の動向
 
(1)佐世保事件と文科省「児童生徒の問題行動対策重点プログラム」
(2)文科省「脳科学と教育」研究に関する検討会報告(平成15/7)
(3)科学技術振興機構「日本における子供の認知・行動発達に影響を与える要因の解明」研究
(4)文科省「情動の科学的解明と教育等への応用に関する検討会」(平成17年)
(5)厚労省「小児型慢性疲労症候群の原因解明と治療開発」研究
(6)COE重点支援研究(億単位予算)――玉川大・熊本大・筑波大「こころを解明する感性科学」
(7)東京都「青少年をめぐる環境の総合的な調査分析」(3億円予算)
(8)日本学術会議「子どものこころ」特別委員会報告書(平成17年)
(9)感性・脳科学教育研究会の発足(平成17年)
 
(2)脳科学教育の具体的実践
 
(1)埼玉県飯能市の恵迪学園白鳥幼稚園で世界初の4−6歳児の前頭連合野機能を画像化した研究成果
(沢口俊之教授・日立基礎研究所との共同研究)
(2)開智学園・玉川学園が脳科学に基づく「4・4・4」制を導入
(3)埼玉県川口市立東本郷小――森昭雄日大教授の「ゲーム脳」を中心とする取り組み
(4)特別支援教育の先駆的実践(『脳と障害児教育』参照)
(5)「脳科学の知見」に基づく授業(国語・算数・社会科)
(6)和装礼法・茶道の和文化教育実践時の脳機能検査(川島隆太・森昭雄教授の指導)
(7)埼玉県本庄市「前頭葉開発プロジェクト」
 
4. 感性を育む和文化教育の現状と課題
 
(1)和文化教育の動向
 
(1)「学校教育に和文化の風を」(兵教大専門大学院構想 平成14/3)
(2)「文化指導力形成を意図した教師教育カリキュラムの開発
(3)全国組織「和文化教育研究交流協会」の設立(平成17/5)
(4)都立高校の新教科「日本の伝統・文化」(平成19年)
―全公立小中学校にも日本文化の学習プログラムを導入(平成20年)
(5)兵教大付属中学校の教員研修(感性教育をテーマに三年連続担当)
 
(2)感性教育の課題
 
(1)教育目標と子供の探求心――何のための授業か――
※価値と意味を喪失させた国語教育――「理」を修める人間学的国語教育
(2)教科のタコツボ「授業ボックス」からの脱却
(3)子供の感性をどう捉え、育てるか
(4)日本文化の感性(日本人のDNA)
(5)授業実践「私が生まれた時の話」
(6)教育のパラダイム転換――感性を育む「人権基礎教育」「平和教育」―「育」の視点
(7)埼玉県名の由来「幸魂(さきみたま)」=和魂の再興
 
5. おわりに――埼玉師範塾の設立に向けて――
 
(1)キーワードは「主体変容」「共創」(「紅白梅図」のバランス――私と公、男と女、個人と国家、ナショナルとインターナショナルなど)
(2)教師と親の意識改革が二大課題――大人が変われば〜(「親守歌(詩)」)
(3)四本柱((1)人間 (2)和文化 (3)親学 (4)脳科学教育)――人間力・文化指導力・親学を育む研修
(4)不毛なイデオロギー対立からの脱却――「児童の最善の利益」を第一に
(5)教育界の構造改革――新たな職能団体の設立
(6)「授業の名人」「生徒指導の達人」等による「現場からの教育改革」
<共通点>
(1)夢・目標 (2)信念・情熱 (3)実行力・持続力
(4)チャレンジ精神 (5)やる気を引き出す名人
(7)埼玉師範塾の設立――埼玉から首都圏・全国へ
(1)人間力・教師力・親学力・文化指導力の養成
(2)「親学講座」の開催(第一回 秩父親学講座)
(3)発達段階に応じた親子の体験活動の推進(「流汗悟道」)
 
5. 参加者アンケート集計
「第2回 オープンフォーラムIN埼玉アンケート結果」
回答数(97)
 
性別
男性 (67)・女性 (30)
 
年齢
10代(1) 20代(5) 30代(11) 40代(30) 50代(34)
60代(12) 70代(3) 無回答(1)
 
職業
教員(27) 幼稚園、保育園職員(3) 会社員、役員、自営業(25)
公務員(16) 主婦(8) 政治関係(3) 労組(1) 学生(1)
無職(1) その他(4) 無回答(7)
 
本日のフォーラムの内容はいかがでしたか?全体の印象を5段階でご記入下さい。
 
5. とても良かった(81) 4. 良かった(10) 3. どちらでもない(1) 2. あまりよくなかった(0) 1. 悪かった(0) 無回答(5)
 
■ 日本の教育改革のためには何が必要だと思いますか?
・日本人としての心、恥を知る心を持った教師
・親が変わらなくては
・憲法と教育基本法を日本の伝統に則ったものにすること。教育基本法は教育理念と日本人育成の原理や望ましい社会人の原理等一致させること
・親と教師の再教育。日教組は害である。そこが学級崩壊や子供崩壊の原因
・日本の伝統文化を教えること。
・夢・感動を子どもたちへ
・家庭教育の復活
・子供の適性を見抜き、存在意義を意識させること
・国や教育のリーダーの姿勢、親の認識を反省すること
・子供への愛情、思いやりの心
・教育への熱意。Check & balance
・昔の教育の良いところを見直す
・親、教師、大人が「良いことはする」精神で子供のために地道に実践する
・文科大臣の選任を官僚をリード出来る人にすること。偏向思想に基づく教育、教授をやめさせる方策。教員の賞罰。親の教育への関心度を高める方策
・母子のスキンシップ
・少年指導者教育に力を
・家庭での食育、女の教育
・学校での感性教育の実践
・親予備軍の高校生の国語力の向上
・教員の使命感
・修身教育、宗教教育
・子供に何が起きてるかを社会全体に伝えて、社会の責任に気づかせる
・信仰心、宗教観
・世界に通用する日本人の育成
・共創と親学
・様々な体験学習
・母子、父子家庭が多い。両親で子育てをするシステムを作ること
・自責の心
・公務員の責任感、家庭・学校・地域の連携
・道徳心の向上
・情熱と信念と根気
・日本文化の教育を柱に自己肯定感を育てること
・家族、地域社会等日本の伝統文化を取り戻す運動
・国や地方を動かす人の意識を変える。新教連の発展
・あいさつ、掃除、靴揃え
・学校の構造やクラス編成など環境のゆとり、精神のゆとり、授業時間休業日の弾力化など時間のゆとり、お金のゆとりが必要
・共働、共創の気持ち
・イデオロギー教育の排除
・親、教師、マスコミの改革
・親、教師、子供の笑顔の交流が大事で総合学習で実践している。
・競争ではなく、支え合い
・日本人の知性の欠如は共産党、社民党、日教組がもたらした。ジェンダーフリーなどとんでもない。文科省を改革する必要がある。
・扶桑社の教科書でないと真の教育は出来ない
・親、教師の経営理念の確立
・本質を知る。
 
■ その他、ご意見・ご感想がございましたらお聞かせください。
・平和教育の話が良かった。
・教育委員会を実のあるものにして欲しい
・少しでも役に立ちたい
・戦後の経済優先をした制度が教育を崩壊させた
・埼玉師範塾の活動に期待する
・親学を受けたい
・今日の話を多くの人に聞かせたいが、聞く必要がある人は来ない。
・大学で教育理念を確立する勉強を頑張りたい
・親の立場で草の根で啓発活動をしていきたい
・我が家の夫は厳しく尊敬している
・来年度の埼玉師範塾に入るのでよろしくお願いします。
・来年の研修会が楽しみ
・師範塾のオープンに期待する
・先生の「ホリスティック教育」を読んでいます
・高橋先生の講演に今後も参加したい。守・破・離の思想について聞きたい
・とても参考になった。教育は地道に着実に実践しなければならないことを感じた。
・関心のある分野を高橋先生の話で聞けて良かった
・脳科学の研修を教員研修に入れる必要性を感じた
・学校の教育現場で起きる問題のほとんどは家庭が原因
・新教連を通して多くの人に伝えていきたい
・一日も早く、親学講座を受けたい
・親のあり方や、躾の大切さを考え直す機会になった。
・話は難しかったが、内容は正しく、共感できた。何が正しく、間違っているのかはっきり示したのが良かった。
・子供と一緒に参加したが、「に聞く機会を」と考えるなら、託児サービスを用意して、堅苦しくない会が良い
・大変良い話で若い親に聞かせたい
・県教委がフォーラムを後援しているのに、なぜ、扶桑社の教科書が県内で採択されてないのか。
・日々、自己修養したい。有難うございました。
 
アンケート用紙


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