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ごあいさつ
 この企画を立案したきっかけはNHKの名曲アルバムという番組であった。台所に立ったとき、新聞を読んでいるときその他いろいろなときに耳に入ってくる名曲、童謡など、私達の心の中の花は水を求めるように、確実に名曲、名画を求めている。それは、幼児体験として大人になっても心に残る。
 
兎追いしかのやま・・・こんな風景はいまはもうない。夕焼小焼けの赤とんぼおわれてみたのはいつの日か。こんな風景もいまはない・・・
 
が本当にこの叙情の世界をすべて失っても私達は健全な生活が出来るのか問いたい。村祭り、ふるさと、全て美につながっている。又、芥川龍之介の美しい日本語の世界、そしてふるさとに伝わる民話。なに一つとっても懐かしく、振り返ってみたくなる。そして「言い伝え・見伝え・聞き伝え」への責任を大人は感ずる。三世代の参加も見事であった。童謡、民話、名作を紙芝居に創作し、紙芝居の上演会へ参加した人々約230余名。この世界に浸り、よい時間を過ごした。良い企画が完遂できた。
 そして、この信州伊那谷に紙芝居ライブラリーができ、養老施設、保育園、幼稚園に貸出しがこの館にできた時その企画は完成する。
 
駒ヶ根高原美術館
副館長 松井君子
 
 


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