写真2(2) 沖ノ鳥島サンゴ礁生態系主要構成生物,分解・消費生物
従属栄養細菌(白点)
従属栄養鞭毛虫(黄色点)
繊毛虫
カイアシ類のnauplius幼生
図5 沖ノ鳥島サンゴ礁の現状推定模式
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2)沖ノ鳥島サンゴ礁活性化方策
1)でとりまとめた「沖ノ鳥島サンゴ礁の現状」を踏まえ、サンゴ礁生態系を活性化する方策と検討してみた。図6には、活性化方策の模式図を示した。
東西活性化のポイントは、(1)「現状で不足していると考えられる海水中の栄養塩を無尽蔵に存在する近傍の深層水を利用する。」ことによって供給すること、それに(2)「サンゴの生育促進条件と考えられている波当たり良くする。」ことが考えられる。なお、これら方策の実施場所は、礁内への海水流入部にあたる東部一帯であろう。また、これら方策によって活性化されたサンゴ礁では、現在よりも多くの砂礫の供給が期待できる。よって、礁内から礁外の海水流出部となる西部に砂礫トラップ機能を持たすことで、EEZ基点の主張につながる陸地の形成に寄与するものと考えられる。
図6 沖ノ鳥島サンゴ礁生態系による有効利用模式
(4)今後の調査研究戦略
図7には、「沖ノ鳥島サンゴ礁の自然力を活用し、サンゴ礁や生物由来の砂浜等を形成させる研究活動を行って陸地を増やす。また、灯台,電波標識及び通信施設を整備して経済活動に貢献する。これら活動・成果をもって、我が国EEZの基点であることを主張する。」ことを目的とした調査研究戦略フローを作成してみた。実践して行くには、国、東京都との連携及び役割分担を明確にして、効率良く進める必要があるが、今後の各種施策実施の際に、少しでも参考になれば幸いである。
図7 沖ノ鳥島有効利用戦略フロー案
(拡大画面:170KB)
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