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2−2.底質分布調査
1)底質の粒径測定
 図4に示したL4ラインの3地点(L4-N,C,S)で砂礫を採取し、実験室に持ち帰り、乾燥後にふるい分け試験により各地点の粒径分布を測定した。
2)有孔虫の採取
 広域被度調査時に5×5cmで深さ3cmの樹脂容器に海底の砂および藻類(ターフアルジー)を採取した。これらのサンプルは母船上でホルマリン固定し、持ち帰り実体顕微鏡での観察等を実施するものとした。
 採取した海底砂のサンプルは、採取時に生きていた個体と死んでいた個体を識別するため、ローズベンガル染色液を用いて試料を染色した。そして、州島や海浜の形成に貢献する粗粒砂以上の粒子(0.5mm以上)に含まれる有孔虫を抽出・同定・計数・各有孔虫を染色の有無により生体個体と遺骸個体とを区別した。藻類に付着した有孔虫は、藻類をフルイの上において水洗いし、フルイ上に落ちた有孔虫を集め、その中に含まれる生体の有孔虫を拾い出した。
 
2−3.端艇水路付近の砂質厚調査
 礁池内の砂が端艇水路(リーフ開口部)から流失しているのではないかとの仮説から、水路の礁池側の砂層厚を測定することにした。しかし、調査に先立ち横井氏が水中ビデオを曳航して調べたところほとんど砂がないことが判明したので、砂層厚の調査は中止し、観測所基盤の端艇水路側の海底の状況を潜水により目視観察するだけに止めた。
 
2−4.北小島周辺の海底観察および底質採取
 北小島周辺には砂礫が堆積していることから、底質を採取し、ふるい分け試験を実施した。また、北小島周辺の浅い海域にはマット状の藍藻類のターフが形成されていたので採取して藻類の種を同定するとともに、藍藻に着生している有孔虫も同定することにした。
 
2−5.ブルーホールの観察
 地図上ではあまり明瞭ではないが、沖ノ鳥島の南岸には数カ所のブルーホール地形が存在する。その深さは深いもので数十mとの記録もあり、この地形の特徴を把握するため、目視観察と写真撮影を行った。
 
表1 作業内容
日程 作業内容
3月28日午前 L4ラインに沿ったサンゴの分布調査
L4-1,2,3において有孔虫のための底質採取
28日午後 L6ラインに沿ったサンゴの分布調査
L6-1,2において底質採取、L6-3で藻類採取
観測所基盤前面の端艇水路付近の海底状況の観察
29日午前 L4N,C,Sにおいて30mのライントランセクト調査
29日午後 北小島に堆積した瓦礫の採取、周辺の藍藻採取および北側の瓦礫場の観察
島の南側のブルーホール地形の観察







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