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「ボールゲーム」
〜その起源(きげん)とルールの移り変わり〜
[この運動に求められる主な能力/パワー・スピード・瞬発力]
 
■バレーボールの起源
 バレーボールは1895年、アメリカのウイリアムG・モーガンとスプリングフィールド大学の学生、そしてマサチューセッツYMCAのマネージャーによって考案されました。当時はバスケットボールが大流行していましたが、「ケガをしやすく、中高年や女性(じょせい)には運動量が多すぎる。」という理由から、誰(だれ)でも気軽に楽しめるスポーツをということで考えられたのです。
 
■ルールの移り変わり
 現代のオリンピック種目や、人気の高いスポーツの主催団体とテレビ局、そしてスポンサーとは密接な関係で成り立っています。全国にテレビ中継されることから、放送枠を意識した試合のスピード化が求められるようになってきたのです。
 選手の身長が高くなるにつれ、低く強いサーブはシャットアウトされるなど、サーブ権を持ったチームが得点しにくくなる傾向が強くなっていました。このことはゲームを長びかせ、放送枠の長時間化にもつながります。そこで、「サーブブロックの禁止」「ラリーポイント制の導入」「サーブのネットイン」と、つぎつぎにルールを改正。競技時間の短縮化を図っているのです。
参考文献:平凡社刊「バレーボールその起源と発展」
 
■バスケットボールの起源
 バスケットボールは、1891年、アメリカのネイスミス博士によって考案されました。当時はサッカーボールを使い、体育館の手すりにくだものを収穫する籠(バスケット)を下げ、ボールを投げこ込んで得点を競いました。籠の底は開いていなかったため、はしごをかけてボールを取り出したそうです。
参考文献:FIBA(国際バスケット連盟)資料
 
■サッカーの起源
 サッカーの起源については諸説紛々あり、いくつかの国が発祥の地であるとしておりますが、2004年度の国際サッカー連盟(FIFA)のシャンパーニュ事務局次長は、「サッカー発祥の地は自国であると主張する国家は多いが、サッカー史を研究する学者によれば、サッカーの発祥地が中国だという確かな証拠がある。古代中国のスポーツ「蹴鞠」がサッカーの起源とされる。欧州に登場する以前に、中国ではサッカーの原型が生まれていた。」と述べた。
 
イングランド起源説
 8世紀のイングランドでは、戦争で勝ち取った相手国の将軍の首を蹴りまわして、その勝利を称えました。それがボールを蹴るゲームとして定着しサッカーの起源と言われています。直接の起源は19世紀半ば、イングランドのパブリックスクールの校庭でそれぞれの学校ごとに独自に行われていたフットボールであるといわれています。当時のサッカーは、スネまで隠れている長いズボンをはき、時には帽子を被ってプレーすることもあったそうです。
 
フットボールからサッカーへ
 1863年、ボールを手で処理することや、相手のかかとを蹴ることを認めるルールを主張した現在のラグビー系の団体と意見が食い違い、サッカーをASSOCIATION FOOTBALLと、ラグビーをUNION FOOTBALLと呼ぶようになりました。
 このASSOCIATIONの第1音節(ASSOC)の母音を取り、第1音節の末尾文字を2回続け、その後にERが付加されて、SOCCERとなり、イングランド・フットボール協会の設立後にルールが統一され、現在のサッカーとして世界に広まりました。
 イタリアでは、8世紀以前に、宮廷の門前で賞金を懸けてボールを蹴るゲームがおこなわれていたと伝えられております。(Calcio Storico/カルチョ・ストーリコ)
 日本では642年、皇極天皇の時代に「蹴鞠」の文化が伝わり、701年、天武天皇のとき初めて遊びとしておこなわれたと、『日本書紀』に記されています。ボールを蹴って遊ぶ文化は世界各国で発展していたことは確かのようだ。
参考文献:FIFA(国際サッカー連盟)資料、Football Museum資料
 
姿を消したオリンピック競技
―1900年、第2回パリ大会に初めて登場。―
■綱引き
■クリケット(イギリスの国技といわれた、野球に似たスポーツです。)
■クロッケー(ゲートボールの原形となったスポーツです。)
■ゴルフ
■ラグビー
 
―1904年、第3回セントルイス大会に初めて登場。―
■ラクロス(クロスと呼ばれる(よばれる)ラケットで、ボールをゴールに入れます。)
参考資料:フランス・スポーツ博物館オフィシャルHP
 
現在の綱引き競技用シューズ
 
魔球の秘密 キミはフォークボールを打てるか
 ピッチャーが投げる球種は最近では多種な変化球が多くなっています。大リーグで活躍した野茂、佐々木両投手の決め球「フォークボール」をはじめ、横に滑るように変化する球「スライダー」、そして聞き慣れた「カーブ」、「シュート」など野球を何倍にも面白くしてくれる変化球。一体どのように投げれば、どのような変化球が投げられるのだろうか?変化させる力は何なのか? 理化学研究所(埼玉県和光市)情報基盤センターの姫野龍太郎センター長の全面的ご協力で魔球の秘密を解き明かします。
 
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