全国広域観光振興事業
第12回「優秀観光地づくり賞」受賞団体の概要
[優秀]
国土交通大臣賞 小樽市(北海道)[金賞]
総務大臣賞 株式会社 南信州観光公社(長野県)[金賞]
優秀観光地づくり賞 登米市登米町(宮城県)
優秀観光地づくり賞 温泉町(兵庫県)
優秀観光地づくり賞 堺港市観光協会(鳥取県)
優秀観光地づくり賞金賞
国土交通大臣賞
小樽市
小樽運河
[活動概要]
小樽は、古くは北海道開拓の物流拠点港として北海道経済の中心として栄えたことから、運河や歴史的な建築物が多く残っています。昭和41年の都市計画決定による小樽運河全面埋め立ての計画から発した歴史的遺産に対する保存運動は、市を二分する「運河論争」として全国から注視され、「小樽はどうあるべきか」の都市論へと発展しました。最終的に昭和61年に一部埋め立ての現在の小樽運河が完成しますが、10年にも及ぶこの論争が、歴史的遺産に対する市民の価値観醸成やまちづくりに対する市民意識の高まりを見せることとなりました。
こうした動きは行政サイドの施策にも反映され、小樽市は景観条例の制定により、歴史的な建造物の保全や景観地区の指定、新しく生まれ変わる街並みの創出や眺望に代表される自然景観などの保全・育成にも取り組んでいます。
近年、観光地づくりとしての取り組みが官民一体となって進められています。平成7年3月に設立された「小樽観光誘致促進協議会」はキャンペーン主体の宣伝活動から、さらに戦略的な取り組みを行い、小樽観光のホームページや観光マップの作成のほか、小樽観光の課題である通年滞在型観光の実現を目指し、平成11年2月には冬の観光客誘致のため、雪とろうそくの灯りによる手づくりイベント「小樽雪あかりの路」を開催しました。このイベントは多くの地元ボランティアスタッフにより運営されており、現在では約50万人もの人出を数え国内外からも注目を集めています。
小樽市では今後とも持続可能な環境と体力を持った観光地へと成熟するためにどのような観光都市を目指すべきか、理念や将来目標を定め地域一体となった取り組みを図ることを目的に、現在、観光基本計画の策定に着手しているところです。
[受賞理由、高く評価されたポイント]
歴史的遺産の保存活動からスタートし、条例も制定して地域一体で美しい景観を守っている。職人の育成やイベントの実施等ソフト面での取り組みも積極的に行っている。
旧日本郵船(株)小樽支店
雪あかりの路
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