VI-7 分散剤による分散防除シミュレーションの実施
1 計算条件
分散剤による分散防除シミュレーションの計算ケースを表VI-7.1に示す。
全ての計算は、計算時間間隔を1分、パーティクル分割数を5000個として、16年9月20日午前8時から72時間後まで行った。
表VI-7.1
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分散剤による分散防除シミュレーションの計算ケース
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計算
ケース |
流出形態 |
流出継続時間[分] |
流出油量
[kl] |
気象条件 |
海象条件 |
水温
気温 |
使用航空機 |
風向 |
風速 |
流向 |
流速 |
ケース10
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連続流出
朝8時流出
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15
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10
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東北東
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7m/s
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東南東
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0.5
ノット
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気温
25.2℃
水温
27.7℃
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A
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ケース11
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A,B
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●共通項目 |
流出地点 |
八丈島南東沖 |
流出油種 |
アラビアン・エキストラ・ライト |
開始時刻 |
油流出開始から1時間後(午前9時) |
終了時刻 |
当日の午後5時となった時点 |
航空機A |
分散剤:セルフミキシングS-7、掃海速度:20ノット、分散量:104 l/min
薬液タンク量420 l、分散剤搭載と移動時間:1時間 |
航空機B |
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2 計算結果
分散剤による分散防除シミュレーションのイメージを、図VI-7.1に示す。
図VI-7.1 分散剤散布のイメージ(ケース10)
拡散幅、拡散面積、分散量、分散剤使用量、及び海上の残存油量について計算結果をまとめた。
(1)拡散幅
拡散幅について、拡散シミュレーションの結果(無対策時)と比較した図を、図VI-7.2及び図VI-7.3に示す。
図VI-7.2 拡散幅(ケース10)
図VI-7.3 拡散幅(ケース11)
分散剤を散布する毎に、油の分布範囲が分裂し(図VI-7.1参照)、分散が進み油の粒子数も少なくなることから、次第に拡散幅は大きく計算された。
(2)拡散面積
拡散面積について、拡散シミュレーションの結果(無対策時)と比較した図を、図VI-7.4及び図VI-7.5に示す。
図VI-7.4 拡散面積(ケース10)
図VI-7.5 拡散面積(ケース11)
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