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8.6 AISに関するGNSS問題
 作業部会は、AIS15で作成した非互換性GNSS設備を船上AISに接続する結果に関する勧告(AIS14/成果01/)が結果的にNAV50で採択されなかったことに注目しました。
 これは重大な問題であるので、IMOはAISの据付けガイドラインを早急に修正するようにするための勧告でした。
 委員会は、事務局がそのことについて今後どうすべきかを調査するように決議しました。
活動事項
 事務局は、AISのGNSS問題に関して調査結果を委員会に報告するように要請されました。
 事務局はまた、このAISのGNSSに関することをIMOに注意喚起を促すことについて理事会が注目するよう要請されました。
8.7 VTS運用者のためのAIS研修
 作業部会は、2003年2月にロッテルダムで開催されたワークショップでのAISを設備したVTSの要員研修の報告書の結論と勧告に注目しました。また、作業部会は、AIS導入のVTS要員研修問題に関するIALAガイドラインが2003年6月に完成させられたのに注目しました。
 作業部会は、本件に関しては十分時間をかけ検討しました。またAIS委員会は、VTS委員会の要員・研修作業部会の検討結果を注視し、支持し続けることとしています。
9 AIS整備についての広範な討論
 海事関係主管庁の代表からなるAISの整備に関する広範な討論会が開催されました。
 メンバーは、AISに関し彼らの最新の経験を共有するようにして選ばれました。大部分はドイツとオランダの内陸水路を含む範囲の陸上沿岸局の整備に関して報告しました。ロシアはバルト海のバレンツと黒海に適用範囲を持っています。問題は、古い精度の外部GNSS受信機が注目されました。また、DGNSS受信機が義務的でない間、デファレンシャル情報がメッセージ17を通して放送されるとき船舶の多くは、その補正を適用し始め、高精度のメッセージ1を放送します。
 ネットワークの連携に関する一般的な心配がありました。IALAは、高いレベルでこの連携における役割を持っていると見受けられ、さらにこれがガイドラインと海岸局の勧告に反映されるべきです。
10 プレゼンテーション
 AIS委員会の議論に有効な多くのテーマが発表されました。
10.1 新しい包括的システム構造
 AIS14活動項目22に対応して、J-Hオルトマン氏はドイツの連邦政府水路管理庁によって使用されているに新しい包括的システム構造に関する概要を発表しました。この発表は過去6カ月でUMLを基本とした作業方法の検討を強調したものでした。
10.2 海上安全ネットワークSafe Sea Net(EMSA)
 ユー・バーガンダーは、海上安全ネットワーク(Safe Sea Net(SSN))について発表しました。これは海上におけるデータ交換のためのヨーロッパの綱領です。SSNは、指定された海上ユーザ間の安全なデータの提供を可能にするオンラインデータ交換ネットワークです。データ提供の主な目的は、海上の安全、公害防止と対応及び運航効率のためのものです。
 プレゼンテーションのコピーは、AIS15のCDから含まれていました。
10.3 ヘルシンキ委員会HELCOM
 ゼッターバーグ氏は、HELCOMとして知られているヘルシンキ委員会の概要を発表しました。ヘルシンキ委員会HELCOMは、リトアニア、ポーランド、デンマーク、エストニア、EU、フィンランド、ドイツ、ラトビア、ロシア及びスウェーデンとの政府間協力の下、バルティック海の海洋環境を保護するため機能しています。ノルウェーはまた、‘AIS連携'の概念の中に含まれています。AIS作業部会は、それぞれの国のAISシステムをリンクすることによって、情報の相互協力と交換を確実にするため、機能しています。
 プレゼンテーションのコピーはAIS15のCDに含まれています。
11 次の会議のための仮議題
 AIS16のための仮議題は、修正のうえ同意されました。(別紙8参照
12 その他の案件
12.1 会議日程
 AIS委員会が2002年から2006年までの間IALA委員会として存続するであろうという事実に鑑みて、AIS17開催の日程が再検討されました。AIS17は、2005年9月5日−9にかけ、IALA本部で開催の予定である。AIS17は、2002年-2006年間の作業期間最後のAIS委員会会議になることが考えられるので、2006年5月に上海で開催される予定のIALA総会で注目されるよう要請されました。
12.2 IALA危機管理セミナー
 すべてのメンバーは、IALAが2004年11月8日〜10日からモントリオール(カナダ)で港湾と水路の危機管理セミナーを開催されることを周知され、その内容と登録用紙が配布された。
12.3 IALA長距離セミナー
 すべてのメンバーは、IALAが2004年11月3日〜5日の間カナダのビクトリアで、長距離追尾セミナーを開催されることを周知されました。このセミナーはとくにAIS委員会メンバーにとって興味のあるものであろう。
12.4 安全関連短文通報(宛先指定)
 全体会議での安全関連短文通報に関する議論は、IALA勧告(A-126)のメッセージ12と14を参照し、整理されました。
 この件については、IALAとIEC WG14の中でさらなる議論を必要とすることとなりました。
 バイナリメッセージの定義と実施に関する心配もありました。
活動事項
 メンバーは、バイナリメッセージの定義と実施に関する入力文書をAIS16に提出するように要請されました。
 メンバーは、IALA勧告A-126のメッセージ14に包含されるかどうかに関する入力文書をAIS16に提出するように要請されました。
12.5 閉会
 以上のほかとくに検討すべきことがなかったので、委員長は会議を終了した。
 委員長はすべてのメンバー、とくに素晴らしい働きをしたそれぞれの作業部会議長に感謝するとともに、1週間にわたって彼らを支援してくれたIALA事務局のスタッフに謝意を表した。


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