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パネルディスカッション
『介護タクシーと移送サービスの新たな地平を拓く』セミナーの趣旨
座長:武本 英之(たけもと ひでゆき)氏
東京交通新聞社編集局取材部長
 
 我が国の福祉介護移送サービスが歴史的な転換期を迎えました。そこでは何かどう変わり、どこへ向かおうとしているのでしょうか。
 国土交通省のNPOボランティア向け全国ガイドライン、厚生労働省の介護保険制度の抜本見直し、障害者支援費と介護保険の統合、交通バリアフリー法のSTSの位置付け――等々めまぐるしい制度改変の動きがあります。
 新制度をにらみ、介護タクシー事業者、訪問介護事業者、NPOボランティア等営利・非営利を問わず供給側の活動も活発化しています。正に時代は移動・移送サービスルネサンスの様相です。
 しかしながら、黙過できない重要な課題があります。移動の権利の保障、財源の確保、人的資源の活用、システムの運用――等々掘り下げた議論はこれからです。あまりに早い変化のスピードに惑わされることなく、押さえる急所は押さえておく必要があります。
 本格高齢社会をしっかりと踏まえた福祉移動・移送サービスの新しい絵図面を私たちは描かなくてはなりません。移動困難者も健常者も安心して利用できる社会システムとはどのようなものでしょう。国際会議を機会に日本型STSのグランドデザインを考えてみましよう。
 
パネリストと主な立場
田中 尚輝(たなか なおき)氏
 市民福祉団体全国協議会事務局長。介護保険事業や支援費事業を含む在宅介護サービスを行うNPO法人の在宅介護系NPOの代表として。
 
小川 泰子(おがわ やすこ)氏
 社会保障審議会介護保険部会委員。厚生労働省の審議会委員として。また、特別擁護老人ホーム「ラポール藤沢」の施設長であり「湘南ふくしネットワーク」オンブズマンとして、介護事業者であると同時に権利擁護の視点から。
 
荻野 陽一(おぎの よういち)氏
 世田谷移動サービス協議会副代表、世田谷ミニキャブ区民の会事務局次長。自身が電動車いす利用者であり、移動・移送サービス団体を運営している立場から、非営利移動・移送サービスの代表として、また移動制約の当事者として。
 
山崎 廣志(やまざき ひろし)氏
 山崎自動車工業株式会社社長、北海道シルバーサービス振興会理事。介護タクシー事業者(訪問介護事業者でタクシー事業者)として。また、札幌市を中心に準備・試行中のNPOとタクシー事業者の共同配車事業の代表として。
 
高橋 万由美(たかはし まゆみ)氏
宇都宮大学助教授。地域福祉におけるインフォーマルサポートの意義と公私協働を研究する立場から、人権・交通権(交通する権利・移動する権利)の保障という視点で。
 
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