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【関連資料3】
北京での日朝非公式接触に関する家族会・救う会声明と接触概要
 
 12月26日、家族会・救う会は以下のような声明を発表しました。また、北京での日朝接触に参加した救う会西岡常任副会長がまとめた接触の概要を公開します。
 
声明
 
 去る12月20、21日北京において日朝間の非公式接触があった。これは北朝鮮側が提案してきたものだが、日本側からは平沢勝栄、松原仁両代議士と西岡力救う会常任副会長が参加した。超党派の拉致議連、家族会・救う会が一体となっていることを北朝鮮側に示すメンバー構成だった。
 一部報道では、北朝鮮側が5人の被害者の家族帰国問題で新しい提案をしたかのように伝えられている。しかし、北朝鮮側が家族帰国問題をはじめとする拉致問題解決に前向きな姿勢を見せたかどうかは、日本政府との協議に応じるかどうかで判断されるべきである。今回の接触でも日本側のその要求を北朝鮮側は拒否した。つまり、北朝鮮側の姿勢に変化などはないのである。
 本日家族会・救う会はあらためて北朝鮮に対して、日本政府との協議に応じるように強く求める。それ以外のいかなる揺さぶり策を講じてきても、私たちは「拉致はテロだ!いまこそ経済制裁を」という国民運動を拉致議連とともに一歩一歩進めていくだけだと強く警告する。
 
平成15年12月26日
北朝鮮による拉致被害者家族連絡会代表 横田 滋
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会会長 佐藤勝巳
 
■日朝北京接触概要(西岡力作成)
日時 平成15年12月20日−21日
場所 北京
日本側 平沢勝栄
松原仁(21日午後のみ)
西岡力
 
北朝鮮側 鄭泰和 外務省巡回大使 朝日交流協会常任顧問
宋日昊 外務省副局長 朝日交流協会副会長
魯正秀 外務省第1副相補
許成晢 朝・日交流協会研究員
安熙晢 朝・日交流協会研究員
 
第1回接触
20日16時−17時25分
 
第2回接触
21日10時−12時
北朝鮮側 鄭大使不参加
 
第3回接触
21日16時−17時
松原議員参加
 
【日本側主張要旨】
1. 本来このような話し合いは外交レベルでなされるべき、早く日本政府と協議せよと繰り返し要求。
 
2. 拉致解決は北朝鮮がいかに行動するかにかかっている。以下の3つを要求。
・北朝鮮に残る家族、キム・ヘギョンさんを含む9人を早期に日本に帰国させよ。
・死亡といわれた8人、曾我ミヨシさんら2人についての説明はでたらめで、われわれはこの人たちが生きていると考えている。正しい情報を早く出して日本に帰国させよ。
・まだ認定はされていないが寺越事件など拉致被害者は多い。この人々の拉致を認めよ
 
3. このままでは経済制裁実施にむかって粛々と進むと、与党、野党、救う会の立場からくりかえし強調。
 
4. 北朝鮮側が何をいうのかをきくことを第1の目的としたため、北朝鮮の主張への反論の水準は抑えた。
 
5. 約束違反が原因で5人の家族を日本に帰国させないという北朝鮮の主張に対して、犯罪解決は現状回復が原則で5人を北朝鮮に戻すことは120%あり得ないと言明。
 
【北朝鮮側主張要旨】
1. 北朝鮮側には拉致問題を解決する意思はある。日本政府が5人の被害者を2週間で北朝鮮に戻すという約束を破ったため解決の動きが止まった。
 
2. 約束を破った日本政府は信用できない。したがって日本政府との協議はできない。
 5人を戻す約束を日本政府の誰がしたのかと繰り返し日本側が質問しても日本で調べろと言うのみ。田中均局長(当時)ではないかと日本側が確認してもそれを認めない。
 一方、藪中局長は8月の6者協議で北朝鮮代表と拉致問題を話し合ったと発表したが実際は廊下で袖を引っ張って一方的に話しかけてきただけだ、
 昨年9月末調査団長として訪朝した齋木審議官は北朝鮮側が提供した情報を歪めて伝えている、彼は何回も情報提供のお礼を言って帰国した、
 中山参与は5人を迎えにきたとき平壌空港で曾我さんの家族に2週間で戻ると話をした、などと繰り返し藪中、齋木、中山3氏を非難。
 
3. 約束通り5人が一度北朝鮮に戻り、家族と北朝鮮で会って意思を確認したあとなら、5人と家族を日本に帰国させることは可能だ。5人が北朝鮮に戻るとき、拉致議連議員やマスコミが同行して5人と家族との面談に立ち会ってもかまわない。北朝鮮は個人の意思を尊重する国だから、当局が5人の家族に日本に行けと命令できない。
 
4. 死亡と通報した8人は確かに死んでいる。未入国とした曾我ミヨシさんらの記録もない。ただ情報の細部は誤りがあり、継続して調査する準備ある。日本側が5人を戻すという約束を破りその後反北朝鮮的雰囲気を高めたので、調査を停止している。
(以上)







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