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7-3. 今後の事業方向
 今後の事業方向として、運行ルート案や事業の統合化、低コスト構造の構築、事業主体の方向等を検討する。
 
(1)運行ルートの選定
 実験における利用特性をもとに、運行ルートの改善方向を検討する。
 
(変更案1)利用率の高いバーデハウスを基幹路線に組み込む案
・考え方
 バーデハウスは今回の実験で、平日―休日を問わずに、主要な目的地となっていたことから、期間路線の起終点を福地局前からバーデハウスに延長する。村内西線と東線は現在のルートを基本に運行する。
 
 
・利点
 利用の多いバーデハウスが基幹、西、東全ての路線の起終点となる。
・留意点
 現行路線のバーデハウス線(3回/日、福地村民利用者4.5人/日)と重複するから調整が必要である。
 
(変更案2)案1に加えて、あかね団地や中村など利用率の高い団地経由とする案
 実験での国道104号経由から、あかね団地―中村と、利用率の高い地区を経由して八戸方面につなぐ。
 
 
・利点
 利用の多い施設、団地、集落を結ぶため、比較的高い密度を、基幹路線全体として確保可能。
・留意点
 現行路線バス苫小牧駅通線(5.7回/日、福地村民利用者74人/日)と運行区間が重複するため調整が必要。
 
(変更案3)現行交通サービスを強化し、基幹路線を運行しない案
 路線バスと多くの区間が重複する基幹路線を運行しないことにより、運送コストをしぼる。なお、現行路線バスの日赤病院前への乗り入れや、村内アクセス線との乗り継ぎ改善などの改良を同時に行う。
・利点
 基幹路線にかかっていた運送コストをおさえることが可能となる。また、既存バス路線との競合を避けることが可能である。
・留意点
 日赤病院、八戸市中心部への直行便がなくなるため、利用者にとって利便性は下がる。
 
図7-1 運行ルートの改善方向
(拡大画面:79KB)
 
以上をまとめる。
 
  原案1(実験案) 変更案1 変更案2 変更案3
ルート特性 ・基幹路線:(L=15.1km)福地局前〜八戸ラピア(104号)
・村内線は西、東の2系統
・基幹路線:(L=17.9km)バーデハウスまで延伸
・村内線は西、東の2系統
・基幹路線:(L=17.9km)バーデハウスまで延伸かつルートを104号から村内団地、集落経由に変更
・村内線は西、東の2系統
・基幹路線なし
・村内線2系統のみ運行
事業コスト
・容易性
・既存バス路線と運行が重複する為調整が必要
・交通量の多い福地局前での乗り継ぎが不便
・既存バス路線と運行が重複する為調整が必要
・交通量の多い福地局前での乗り継ぎが不便
・既存バス路線と運行が重複する為調整が必要
・交通量の多い福地局前での乗り継ぎが不便
〇交通事業者コストは安い
利用者利便性 - ・バーデハウスへのアクセスがより便利になる 〇主要な団地からバーデハウス、日赤病院、村内医院への乗換なしでアクセス可能 △村内から八戸方面へのダイレクト便が無くなる
利点 - ・利用の多いバーデハウスが全ての路線の起終点となる ・運送コストが安い
留意点 - ・既存バス路線との事前調整
・場合によっては年間約200万円分の補助金を振り替えることも可能
・既存バス路線との事前調整
・場合によっては年間約200万円分の補助金を振り替えることも可能
・既存の公共交通システムとの乗り換え利便性確保が必要







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