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(4)鉋削り
 蝋燭が一定の太さになったら、よく乾かします。(一時間位)十分乾いたら表面の凸凹をなくすため、カンナやナイフなどで削って滑らかにします。
 
鉋削り
蝋燭の表面を平らにするため、カンナで削る
 
 蝋は貴重なので、削ったカスも集めておき、次回にとかして使います。
 
(5)水ごき
 ボールなどに水を用意し、まず片方の手のひらをとかした蝋の中につけ、それを水に浸し、蝋燭の先から元の方まで三〜四回すばやくこすります。これを何度か繰り返すと表面が白くなり、滑らかになります。
 
水ごき
手のひらに蝋をつけ、
水に浸して蝋燭の表面をこする
 
(6)口切り
 小刀の先を温め、蝋燭の先を切り出し、芯を出します。最初にマシン油につけてあるので、その部分を少しずつ切り落とします。一度にやろうとするとピリッとヒビが入るので、必ず刃を温め、あまり力を入れないでやります。
 
口切り
刃を温め蝋燭の先を切り芯を出す
 
(7)尻切り
 蝋燭から串を抜き取ります。刃を温め一定の長さに尻を切り落とします。この時も注意してやらないとヒビが入ります。
 
(8)完成
 完成した蝋燭です。
 これは、練った蝋で仕上げをしました。
 
完成した蝋燭
 
研修で学んできたもう一つの方法
 ボールなどに蝋をとかします。それをすりこぎ棒などでかき回し、粘りが出るまでつづけます。気温によりますが一時間以上かかります。最後に固まったら、それをまたとかし同じように繰り返し、三〜四回繰り返します。蝋の色も少し変わってきます。
 よく練った蝋をとかし、四十度〜五十度くらいに保温し手のひらを蝋につけて蝋燭の表面を何度かこすります。何度かそれを繰り返し、表面を滑らかにします。この方法だと表面は白くなりませんが、白色がかった薄緑で漆蝋の独特の色合いが出ていいので、何度か試してみました。







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